茨城人は「スタミナラーメン」って言ったら、水戸や勝田のスタミナラーメン、冷やしスタミナですよね!?
俺は2年前の2017年に、初めて勝田の大進さんで「水戸のスタミナラーメン」を食べました。「スタミナラーメン」もピリ辛でおいしかったけど、「冷やしスタミナ」も人気がありますね。
さいたま市(埼玉県)にもスタミナラーメンはあった
俺は土浦生まれだけど、育ちは浦和(今のさいたま市)期間が圧倒的に長い。
我が浦和市(さいたま市)には、ローカルフードがあります。
娘々のスタミナラーメンです!ここからは、我が浦和市(さいたま市)、上尾市などで食べることのできる、埼玉のスタミナラーメンについて語ります。
Wikipediaを作っている自負はありませんので、アレが違う!コレが違う!と“間違い探し”をすることなく、緩い目でご鑑賞ください。また、味付けの好みや店舗の雰囲気の好み、感じ方は、サイト運営者の幸甚(旅人)が、40数年生きてきた価値観を元にした主観によるものです。
娘々、漫々亭の大きな歴史の流れは、さいたま市が作成した下記のサイトを眺めて参考にしながら作っています。
スタミナラーメンとは
スタミナラーメンの特徴は「餡」にあります。
「餡」は、しょうゆベースのスープに、ひき肉とニラ、豆板醤などを入れ、とろみをつけたものです。ラーメンにこの餡をかけたものが「スタミナラーメン」です。ご飯の上に餡をかけたものが「スタミナカレー(一般にスタカレーと言う)」です。
後述のように、娘々、漫々亭はチェーン店ではありません。各店舗が独立した運営を行っています。スタミナラーメンを提供するなど、主なコンセプトは似ていますが、味付けや店ルールが若干(大きく?)異なります。
スタミナカレー/スタカレー
スタミナラーメンに使われる餡を、ご飯にかけて提供されるのが「スタカレー」です。名前に「カレー」と入るので、carry(カレー)風味を期待する方がおられるようなのですが、カレー粉は一切入っておりません。
カレーの風味もしません。
一部の料理人、店舗でカレー粉を入れる「スタカレー」を提供した時代があったようです。(閉店した浦和市役所前店では提供していた。未食。閉店)
餃子(焼き餃子)
餃子(焼き餃子)も特徴的で、“八角”が入っていることにより、独特の風味を感じられます。また、皮が破れた餃子が提供されるのも、娘々の文化です。
皮が破れた餃子が提供されることを怒ってはいけません。皮が破れて提供されることにより、酢やラー油で作る“タレ”との絡みが断然良くなるのです!
餃子のタレ
1)酢を小皿に多めに入れる(完成量の1/2を目安に)
2)七味が沈んだラー油から、七味を掘り起こすように取り、小皿に入れる
3)醤油は入っている酢を1とした場合、半分から1/4を目安に入れる。(醤油は少ない比率)
餃子の皮を破り、作ったタレにビチャビチャに浸して食べるのがおいしい。
水
水は上尾愛宕娘娘を除き、ほぼすべての店舗でセルフサービスです。給水器が店内のどこかにあります。給水器の近くに、コップがあるはずです。セルフで水をくみに行きます。
汚なシュラン??
昭和時代から続く娘々、漫々亭は、一部の店舗を除き、清潔度という意味であまりきれいでは無い場合があります。いつ洗ったんだ?という「ラー油(七味入り)のコップ」が、平気でテーブルに置かれています。
また、平成から令和になった今でも、喫煙可能店舗が存在します。
オサレな食事を目指すなら、娘娘、漫々亭以外の飲食店を当たることもご検討ください。
来てくれとは言っていない(店側の言い分?)
一部のお店では『店舗ローカルルール』が厳しく、「ローカルルールを守らなければ帰ってくれ!」と言う姿勢を崩さない店舗が現存します。
個人的にはお店は店主のものだし、ローカルルールを作るのは問題ないと思っています。ルールを知らない客が来店して揉めるよりかは、先にはっきりとルールを示しておく方が、双方のためになると思います。
○永娘娘
与野娘娘
また、「店舗の情報は非公開にして欲しい」と言って、店の看板や、のれんすら出ていない店も存在します。(一見さんと揉めたくない?)
ここで実店舗名を挙げるのは、「店側が希望しない客」が間違ってその店に訪問することを防ぐための措置です。店が「こっちは客を選んでいるんだ」という姿勢なのに、客が「金を払っているこっちは客だぞ」と言い争っても埒があきません。
希望しないもの同士のマッチングは、お互いが不幸になります。
踏まえて、初心者に優しいのは、3代目北浦和娘娘や上尾愛宕娘娘です。これらの店は、常に行列ができるので、初心者層に支持されていることの裏返しです。
店舗名について
それぞれの店舗は現在、看板としては同じ名称を使用していますが、各々が独立した運営を行っています。このサイトでは便宜上、(独立していることを踏まえた上で)わかりやすくするため、「○○娘娘/漫々亭」という表現を用います。
現在、過去において、下記のような店舗名を確認しています。
・娘娘/娘々(にゃんにゃん)
・漫々亭 (まんまんてい)
・娘妹 (にゃんめい)
・埼玉スタカレー
・風雅食堂(ふうがさかば)
娘娘/娘々
店舗は「娘娘」と書いて、「にゃんにゃん」と読みます。一部の店舗では「娘々」と書かれることがあります。
現在でも、一番使用されている店舗名です。
元祖北浦和娘々:2度店舗を移転しています
北浦和にある娘娘は、過去に2回移転しています。そのため、このサイトでは北浦和娘娘の表現を、矢島商事が直接運営をしていたころの初期店舗を「元祖北浦和娘娘」、本屋洋洋堂(YOYODO)の裏手に引っ越した2代目店舗を「2代目北浦和娘娘」、バスロータリー前の現在の3代目を「3代目北浦和娘娘」と表現する場合があります。
総称して「元祖北浦和」と表現する場合があります。
元祖北浦和娘々が移転することが告知されたとき、レジを担当していたF本さんから直接、「店舗の契約がうまくいかなかった」と聞いたことを覚えています。その回答は事実か、大人の言い回しかは定かではありません。
2代目北浦和娘々
その後、洋々堂書店裏に移転した2代目北浦和娘々ですが、2005年末に近所のもらい火事を受けて閉店。現在の3代目北浦和娘々の場所に移転します。
漫々亭
「漫々亭」は娘々が創業したときから存在する店舗です。娘娘とは店舗名は異なりますが、同じ系列店です。「まんまんてい」と読みます。
元祖北浦和娘娘の時代、餃子のお皿の中に「漫々亭」と書かれたお皿が混在していたことがあります。当時は漫々亭の存在を知らなかったので、「?」と思いましたが、今は理解できています。
娘妹 ※現存しません
北浦和にあった店。元祖北浦和娘娘から独立された方が運営する店でした。2009年頃、店主が高速道路での事故で亡くなられ、後に店は閉店しました。
埼玉スタカレー ※現存しません
2016年頃、東京三田に「埼玉スタカレー」を名乗るスタカレー専門店がオープンしました。先の娘々や漫々亭とは、直接的な関わり合いはほぼ無いものと思われます。オープン当初の店頭POP(=上尾娘娘のPOPを使っている)の雰囲気から、上尾娘娘ののれん分けのように感じられます。
かなり早い段階で撤退してしまっています。
風雅食堂
2018年頃、中浦和娘娘の店主に不幸があり、中浦和店は閉店。
2019年に、スタミナ系を出す「風雅食堂(ふうがさかば)」として復活しています。
自分の中の歴史と比較して
もともと飲食店を運営する、矢島商事という会社が親会社でした。
1970年代、大宮駅に『漫々亭』、北浦和駅、浦和駅に『娘娘』をオープンさせました。当初は紹興酒なども提供する、中華屋さんだったそうです。
ある日、まかないとしてあんかけを作り、ラーメンにかけて食べたらおいしかったので商品化したのが「スタミナラーメン」。「餡をご飯にかけて食べてもおいしいんじゃない?」という客の声に応えてできたのが「スタミナカレー(スタカレー)」です。
自分の中の歴史では、高校生くらいのときに友達に誘われ、元祖北浦和娘娘を教えてもらいました。1988年(昭和63年)ころにはすでに通っていました。
http://blog.livedoor.jp/tabi_kas/archives/51542881.html
娘娘が浦和市内外に、いくつか店舗があることを後に知りますが、自分の生活テリトリーでは、北浦和駅近くにあった元祖北浦和娘娘が最も近く、こちらに通っていました。
元祖北浦和娘娘のすぐ近くのバスロータリーには、娘々から独立して店舗を建てたであろう、「娘妹(にゃんめい)」がありました。元祖北浦和が混んでいたり、休業だったりした時は、娘妹を利用していました。
よって、メインで通っていたのは元祖北浦和娘娘なので、スタミナ餡の味の好みは元祖北浦和が基準です。
2006年初頭 2代目北浦和娘娘は、もらい火事で営業中止。
2007年頃に、現在のバスロータリーの場所で3代目北浦和娘娘は営業を再開。現在に至ります。
ドロ系の餡はニガテ
スタミナの餡は、元祖北浦和店の味が好みであり、基準点となります。
元祖の餡でスタカレーを食べ終わったとき、醤油ベースの汁(つゆ)がお皿の下にたらーっと垂れる感じの粘度が好きです。
スープの出汁がうまく取れていなくて、醤油汁を単にあんかけにしたような味付けや、ニラが堅い状態のまま餡に溶け込んでいるのはニガテです。
自分ではこの手の餡を、見た目が茶色いことから「ドロ系」と命名しています。
ドロ系は、閉店した娘妹や、与野本町娘々のような餡の雰囲気です。
死ぬ前にひとつだけ好きなものを食べられるとしたら
仮に明日世界が滅亡するとき、好きなものを食べられるとしたら、何が食べたい?って、質問がありますが、自分は間違いなく「(元祖北浦和娘娘の)スタカレー」と言います。それほど、元祖のスタカレーに惚れ込んでいました。
ちなみに、生まれて初めてバイトしてもらった給料が「40500円」でした。
30年近く経った今でも、初給与が「40500円」だった金額ははっきり覚えています。あの頃は「40500円」は大金であり、このお金を持って初めて食事しに行ったのが元祖北浦和娘々でした。
しかし、元祖北浦和娘々は定休日でした。。。
その足で代わりに行ったのが娘妹です。娘妹のカウンターで、ドロ系スタカレーと餃子を食べたことを覚えています。(初めての給料で買ったのは、両親へのプレゼントでした。だけど、親に何をプレゼントしたかは覚えていません。。)
娘々北浦和店
○永娘娘
漫々亭さいたま市役所前店【閉店】
娘娘中浦和店【閉店】
漫々亭大宮店
漫々亭指扇店
娘娘与野店
娘々与野本町店
娘々上尾愛宕店
娘々上尾井戸木店
〔参考:さいたまの観光情報誌 さいず vol.28 (2010/平成22年06月01日発行)〕
娘々東口店(高架橋下)
浦和駅東口(今のパルコ側)を出て左折し、高架橋沿いを北浦和方面に歩いたところにあった記憶。一度だけスタカレーを食べたが、ご飯にダマがあったのと、苦手なドロ系の餡だったため、店員が向こうを向いている最中にお金を台の上に置き、逃げるように退店した。
まだ消費税が導入される時代のずっと前だから、表示価格通りお金を置けば、税込、税抜なく正しいお金を払ったことになる。
娘々西口店(さくらそう通り)
浦和駅から伊勢丹を通り抜け、埼玉県庁へと続くさくらそう通りを歩き、中山道(17号)とクロスする右手に店舗がありました。カウンターが4,5つだけのお店でした。一度だけ入店するチャンスがあったのですが、混雑していたのでそのタイミングで入店を諦めてしまい、それっきりになってしまいました。中山道の歩道拡張工事により、店舗は閉店しました。
娘娘南浦和店
一度も目に触れることなく、未訪問です。
娘妹 (後の娘々を名乗ります)
狭い店舗。1階はL字カウンターで5席程度。2階にテーブル席が二つ。北浦和駅東口をまっすぐ進み、モリ商会のあるバスロータリーに面した場所に店を構えました。今のクイーン伊勢丹がある付近です。
ドロ系の餡を提供します。
2代目北浦和娘娘がもらい火事を受けた後、3代目北浦和娘娘は、娘妹の前に移転してきました。3代目娘娘が娘妹の店の前に移転してきた当時、娘妹の店主が「うち(娘妹)の目の前に店を出すなんてふざけてるよな」的なことを客と話していました。のちに娘妹は、店舗名を「元祖 娘々」と変更し、娘々名を名乗るようになります。
2009年頃、店主は高速道路での事故により事故死。店舗は更地になった後、今はオープンバーのようなお店が営業をしています。
〔 この項、おしまい 〕
〔 グルメ茨城 〕