『茨城四十五景』とは
茨城新聞社 は昭和10年(1935)に創刊45周年を迎えたことを記念し、茨城新聞の紙面改革を行ないました。『茨城四十五景』は茨城新聞社の、創刊45周年の記念事業のひとつとして行なわれた県民投票です。
茨城四十五景 リスト
《 参照リンク先 》 百:茨城百景 , 水:水戸八景 , 旅:ぶらり茨城 ,
No. | 名称 | 旧 市区町村 | 現 市区町村 | 参照リンク |
01 | 小松寺 | 常北町 | 城里町 | 百051 |
02 | 桃浦 | 玉造町 | 行方市 | 百064 |
03 | 佐白山 | 笠間市 | - | 百052 |
04 | 男体山 | 大子町 | - | 百028 |
05 | 男体山 | 水府村 | 常陸太田市 | |
06 | 保和苑 | 水戸市 | - | 百003 |
07 | 樋口雷神社 | 真壁町 | 桜川市 | |
08 | 平潟八幡宮 | 北茨城市 | - | 百013 |
09 | 静神社 | 瓜連町 | → 那珂町 → 那珂市 | 百041 , 静神社 |
10 | 石尊山 | 北茨城市 | - | 旅190505 |
11 | 西金砂山 | 金砂郷村 | 金砂郷町 → 常陸太田市 | 百032 |
12 | 法鷲院 | 十王町 | 日立市 | |
13 | 八幡宮 | 水戸市 | - | 百006 |
14 | 中館観音 | 下館市 | 筑西市 | 百091 |
15 | 無量寿寺 | 鉾田町 | 鉾田市 | 百060 |
16 | 村松晴嵐 | 東海村 | - | 百036 , 水 |
17 | 鵠戸沼 | 岩井市 | 坂東市 | |
18 | 歩崎観音 | 出島村 | 霞ヶ浦町 → かすみがうら市 | 百083 |
19 | 御前山 | 御前山村 | (大宮町)常陸大宮市 | 百050 |
20 | 吉田神社 | 水戸市 | - | 百004 , 吉田神社 |
21 | 宇留野臺 | 大宮町 | 常陸大宮市 | |
22 | 花園山 | 北茨城市 | - | 百019 |
23 | 八溝山 | 大子町 | - | 百024 |
24 | 福岡堰 | つくば市 | - | 百086 |
25 | 菅谷鹿島神社 | 那珂町 | 那珂市 | 百040 |
26 | 尼港殉難碑 | 水戸市 | - | 旅190302 |
27 | 北山不動尊 | 友部町 | 笠間市 | |
28 | 竜泉寺安産観音 | 龍ヶ崎市 | - | 百077 |
29 | 御岩山 | 日立市 | - | 百009 |
30 | 青麻神社 | 山方町 | (大宮町)常陸大宮市 |
31 | 伝正寺 | 真壁町 | 桜川市 | 百087 |
32 | 竪破山 | 十王町 | 日立市 | 百022 |
33 | 砂スキー場 | 鹿島町 | 鹿嶋市 | 百059 |
34 | 大師山公園 | 水海道市 | 常総市 | |
35 | 五丁矢場 | 水戸市 | - | |
36 | 天王崎 | 麻生町 | 行方市 | 百063 |
37 | 繼石不動尊奥の院 | 北茨城市 | - | |
38 | 馬掛不動堂 | 美浦村 | - | 百076 |
39 | 板谷臺 | 太田町 | 常陸太田市 | 百031 |
40 | 玉簾の瀧 | 日立市 | - | 百009 |
41 | 三浦杉 | 美和村 | (大宮町)常陸大宮市 | 百043 |
42 | 大杉神社 | 桜川村 | 稲敷市 | 百074 |
43 | 奥久慈西金 | 大子町 | - | 百023 |
44 | 花貫溪谷 | 高萩市 | - | 百017 |
45 | 天竜院溪谷 | 里美村 | 常陸太田市 | 百030 |
準45 | 相田海岸 | 日立市 | - |
※「茨城四十五景」は昭和10年に制定されたため、昭和10年当時の市区町村名義になります。
引用:茨城新聞百年史 (P236-237より)
昭和10年、創刊四十五周年を迎えた本社は、これを記念し、積極的な紙面改革と事業を展開する。
紙面改革は「県特産品市況報道」「読者への紙面解放」「相談欄新設」「家庭欄などの拡充」―の四本柱。記念事業は「茨城四十五景」の県民投票。
「茨城四十五景」の県民投票は、県内の景勝地を発掘、広く県内外に紹介しようという観光企画。県内では初めての県民公募の景勝地選定事業となった。
東京は官製はがきか本誌刷込みの投票用紙で、社告を掲げた7月21日の翌日から投票用紙が、本社、支局に届けられた。この投票用紙獲得をめぐって、広告を出して寄贈を訴える熱狂的な候補地まで登場。連日、誌面で獲得結果が掲載され、県民のボルテージは上がる一方だった。
募集締め切りの8月31日までに寄せられた投票数は2,360,014票。本社発行の投票用紙にして高さ238.4メートル。はがきに換算して715メートルに匹敵し、県民の関心の高さを裏付けた。
候補地は154か所と広範囲なものになったが、トップは東茨城郡常北町の小松寺で167,014票を獲得。二位は行方郡玉造町の桃浦、三位は笠間市の佐白山だった。45位は久慈郡里美村の天竜院渓谷。51位だった日立市の相田海岸が、取扱上の誤りで5000標ほど本社に届いていないことが判明し、準45位に認められるといったおまけもついた。
「茨城四十五景」が決定すると、本社は四十五景の観光写真も県民に募集。その結果、第一部・引伸の部に水戸市、戸島寛氏の「相田海岸」、第二部・密着の部に中里村(現日立市)、関右馬允氏の「花園山の瀧」がそれぞれ一等に入賞した。
また、四十五景入選地には茨城工芸会会員で、東京日本橋三越本店前のライオン象で名高い磯崎美亜氏製作のレリーフを贈呈。各景勝地でも、記念碑や案内標示を建てて、観光開発に役立てる動きが見られた。《参考文献》 「創立四十五周年・茨城四十五景を選定」(茨城新聞百年史 P26-237 より引用)
《 ゆらぎ対策 》 茨城四十五景 , 茨城45景 , 茨城四十五系 , 茨城45系