綱火_高岡流の旅18~龍ケ崎の旧水戸街道_新岡堰
今日、平和30年(2018)08月26日は、高岡愛宕神社〔茨城県つくばみらい市高岡〕で高岡流綱火(つなび)が催される日です。一昨日(08月25日)は、同小張愛宕神社で綱火が催されました。
綱火が開始される19時まで時間があるので、有効に使いたい。
今日は輪行で地元駅から常磐線で藤代駅に入り、藤代駅から龍ヶ崎地区の旧水戸街道を散策し、その流れで綱火に訪問しようと計画しました。
自転車輪行で常磐線藤代駅に向かう
最寄り駅で自転車をばらし、輪行準備OK。
乗換駅の我孫子駅ホーム 弥生軒(6号店)で冷やしうどんとからあげをいただきます。弥生軒の「冷やしそば、うどん」は夏季だけの限定メニュー。
常磐線に乗り込み、進行方向左手に日清食品の工場、カップヌードルの煙突が見えてくると、藤代駅です。
常磐線 藤代駅下車
藤代駅。
藤代駅は以前、下車したことがあるようなのだが、記憶にない。以前の記録を調べると、泊崎大師堂(牛久沼)に訪問した際、この藤代駅からバスに乗車したようだ。自転車を組み立て、いざ出発。
泊崎大師堂(牛久沼)
http://ibaraki-daisuki.main.jp/burari/2005/050628_02_tsukuba_hassaki_051014.htm
常磐線から見える、日清食品のカップヌードル煙突に訪問
まずは国道6号をいったん戻るような格好で、常磐線の車窓から見えた「日清食品の工場」を見に行く。
龍ケ崎市:龍ケ崎地区の旧水戸街道探訪
再び、藤代駅前に戻り、龍ケ崎地区の旧水戸街道の旅を始める。
1)熊野神社 → 八坂神社
宮和田は、旧水戸街道の「宮和田宿」が存在した場所です。旅人は、この熊野神社にお参りし、水戸を目指しました。
かつての熊野神社の敷地はもっと広かったようですが、幾度の河川改修などにより、敷地は創建時よりもはるかに狭くなったそうです。
境内にある「(小貝川決壊、水害に関する)記念碑」は、小貝川沿岸の暮らしの様子を語っています。
2)小貝川を渡り、慈眼院 / 十一面観世音
慈眼院は当時は境内も広く、寺領も一町歩(100アール)余りあり、信者や参詣者など多くの者が訪れました。明治元年(1868)の神仏分離令で廃寺となり、その後、明治08年(1875)に村中の総意により若柴金龍寺の末寺として再興されました。
その後の河川の改修や水害などにより境内は縮小され、今に至ります。
3)常磐線踏切の小貝川氾濫の要石/建立の碑
慈眼院から牛久沼排水機場方面に向かうと、常磐線の踏切(竜ヶ崎街道踏切)を横断します。右手に牛久沼排水機場があり、すぐの線路沿いに「小貝川氾濫の要石/建立の碑」があります。
4)飯島つる子の碑
貧しかった龍ヶ崎の女性たちに裁縫を教えた
5)水神神社
6)香取神社
7)安楽寺
8)宝箧印塔 / 平国香 供養塔
9)潮来街道 馴柴小入口交差点の道標
潮来街道の「馴柴小入口」のT地路にある道標です。大小二つの碑があり、高さ約70センチの赤い小屋に納まっています。
【小さい碑】「左わかしは、水戸」「右りうかさき、なりた」「向 江戸」の文字が読み取れます。
もしこの碑が、当初の設置場所に存在し続けたとすると、水戸街道を進んできた旅人が若柴(わかしは)、水戸、龍ケ崎(りうかさき)、成田(なりた)へ進むための最初の分岐点であったとされます。
関東鉄道竜ヶ崎線
10)馴柴小学校 角の道標
かつての旧水戸街道を北上してきた際、この馴柴小学校のT地路で3方向に別れました。碑には「水戸十六里」「江戸十三里」「布川三里」と書かれています。
江戸時代まで、旧水戸街道では我孫子から利根川沿いを東へ進んで布佐まで出て、利根川を渡って布川、須藤堀、紅葉内の一里塚を北上し、この若柴宿に至る街道(布川道)と、取手宿、藤代宿を経て小貝川を渡る小通幸谷若柴宿に入る二つの道がありました。
その二つの街道の合流地点が、このT地路となります。
明治時代、さらに北側に牛久沼沿いを進むルートができ、「陸前浜街道」となりました。さらに国道6号が完成すると交通の流れは変わってしまい、若柴は宿場町としての機能を失っていきます。
持参してきていた、iPhone充電要のlightning cable が認識しなくなってしまった。ウエルシアで購入。
若柴宿 の大阪
若柴 八坂神社
神社内には、複数の神が祀られています。
若柴宿の町並み
金竜寺(金龍寺)
ここで旧水戸街道の旅から脱線し、常磐線線路方面に向かいます。
一力長五郎の墓
若柴の富士の下出身の相撲取りでした。江戸大相撲の力士で、最高位は前頭筆頭でしたが、大関を倒すので「大物食い」と言われました。(1815-1859)
牛久市:牛久城址 / 小川芋銭
やぎ。
常磐線沿いを進みます。メンテナンスが行き届いておらず、林道並みの険しさ。
馬内線路を渡り、大杉神社。
小川芋銭記念館
牛久沼の北東川沿いに登って行くと、カッパのイラストで有名な小川芋銭(おがわ・うせん)のアトリエ雲魚亭(小川芋銭記念館)があります。芋銭が晩年のころ、この雲魚亭を使用しました。
雲魚亭(小川芋銭記念館)は見学無料。館内撮影禁止。
河童の碑
芋銭は13歳のときから牛込区に移っていた彰技堂で洋画の技術と、漫画の描き方を習得しました。26歳のとき、父の命で帰郷し、農業に従事しながら絵を描きます。『芋銭』の雅号を用いるのは、明治29年(1896)ころから。
芋銭が大正06年(1917)の第三回珊瑚会展に出品した「肉案」が評価され、横山大観より日本美術院の同人に推されます。
芋銭芸術は、河童百図、日本画、独自の画境・新南画、漫画・挿絵、俳誌表紙画、俳画など多岐にわたります。『牛里』の号をもって俳句を詠み、短歌もひねり、所の作品も数多い。河童の碑の側面に刻まれている七言漢詩「誰識古人画龍心」を作り、老荘思想にも深く傾倒していました。
牛久市観光アヤメ園を通過し、稲荷川を三日月橋で渡ります。
つくば市:泊崎大師堂
泊崎大師堂と牛久沼
牛久沼/谷田川沿いを舐めるように自転車を走らせ、茎崎橋を渡り南下すると、牛久沼の先端部分?、泊崎大師堂(はっさきだいしどう)〔茨城県つくば市泊崎〕です。
泊崎大師堂は数年前に建て替えられたそうです。大師堂周辺の木々が剪定され、牛久沼全体を眺めることができるようになりました。天気も良い。
茨城百景 牛久沼
茨城百景牛久沼の碑があるこの場所、泊崎大師堂。
10数年前に、路線バスでアクセスした思い出があります。
つくばみらい市 新岡堰と間宮林蔵
小貝川に進んでいくと大きな堰。新・岡堰です。
関東三大堰のひとつである「岡堰」。寛永年間(1624-44)に関東郡代伊奈忠治が、小貝川と鬼怒川を分断する工事を行なう工程で建設されました。岡堰のほかに、旧谷和原村の「福岡堰」、龍ケ崎市の「豊田堰」があります。
昔、この「新・岡堰」にも来たなぁ。茨城百景 岡堰 の碑の場所へ記憶をたどって訪問すると、碑はありませんでした。以前と異なる、堤防の上に茨城百景碑は移されていました。
茨城百景 岡堰
ここからさらに小貝川をさかのぼり、間宮林蔵記念館。間宮林蔵記念館は、16時30分閉館。間に合いませんでした。。
間宮林蔵生家(記念館)と生前墓地
間宮林蔵記念館の先にある専称寺内には、間宮林蔵が生前建てたというお墓。
間宮林蔵先生が樺太に発つ前に建てた、生前墓地です。間宮林蔵先生は後に探検家、治水の名人として出世しますが、当時は農民。身分に見合った、それは小さなお墓です。 生前墓地を建てた当時、死を覚悟して樺太に発った間宮林蔵先生。 もし俺だったら、死をかけてまで実行できたであろうか。。
さてここから、高岡愛宕神社方面に一気に向かいます。
つくばみらい市役所伊奈庁舎と板橋不動尊
茨城百景 板橋不動尊と金村別雷神社
ファミリーマートで夕食
さらに進むと、ファミリーマート。時刻はまもなく18時。綱火が19時から始まり、終了すると21時くらいになってしまうから、ここで早めの夕食をいただきます。
高岡愛宕神社
18時15分、高岡の愛宕神社に到着。愛宕神社周辺には出店が出ていて、お祭りっぽいです。(お祭りです)
綱火 高岡流
乗ってきた自転車を草むらに隠し、綱火を観るための場所取りをします。
どうやら高岡の綱火は、いすやシートを持ってきて場所取りをして綱火を観るのが形式のようです。立って観ている人も多いけど、いすの比率も多い。
19時から奉納花火が始まります。氏子たちが火をもって愛宕神社にお参り(くりこみ?)する形となります。花火を使うので、立ち入り制限があるとの事。20分ほど。
その後、綱火が3幕。
・第一幕 二六三番叟。 にろくさんばそう。
・第二幕 高岡丸之清遊。 たかおかまるのせいゆう。
※高岡丸之舟遊 たかおかまるのふなあそび と放送では言っていた
・第三幕 浦島龍宮入海辺花園。 うらしまりゅうぐういりうみべのはなぞの。
事前にマイクアナウンスで全体の流れを説明しているのは、良いと思いました。
・氏子たちによる繰り込み
【動画 08:21】第一幕 二六三番叟(にろくさんばそう)
【動画 08:38】第二幕 高岡丸之清遊(たかおかまるのせいゆう)
※高岡丸之舟遊 たかおかまるのふなあそび と放送では言っていた
【動画 07:52】第三幕 浦島龍宮入海辺花園(うらしまりゅうぐういりうみべのはなぞの)
演目前に行なわれる横綱火は、大変調子が良かった。
20:40には終了。一昨日の「小張松下流の綱火」より、進行のテンポが速かった事になります。
20:50 茂みの中から自転車を回収し、愛宕神社を出発。
遠くで雷が鳴っている。
从高冈爱宕神社骑自行车去筑波未来站之间,一直打雷了。很可怕😖。
高岡愛宕神社から自転車でみらい平駅までの間、ずっと落雷でした。こわ〜😖。#綱火高岡流の旅18 pic.twitter.com/UOl117fKSO
— 中国語と日本語でつぶやきます (@koujinn_t) August 26, 2018
TXみらい平駅から輪行で帰ります
本日走ったロードバイクの軌跡
常磐線藤代駅から、高岡流綱火の愛宕神社まで。