鹿島神宮 提灯まちと神幸祭_レンタサイクルで行く鹿嶋の海水浴場
毎年、09月01日、02日は、茨城県鹿嶋市にある「鹿島神社」にて例大祭が催されます。鹿嶋市観光協会が発行するパンフレットでは、「鹿嶋のご神幸」と命名しています。
世間一般のお祭りは「土日祝日」に祭事が行われるよう、日程を調整するケースが多々見られます。しかし、鹿島のお祭りは「09月01日、02日」と決められており、今年は01日が日曜日、02日が月曜日で平日です。
鹿島神宮への訪問 計画
鹿島のおまつり(鹿嶋のご神幸)見どころ
山車に使われている大きなわっぱ(車輪)は、茨城県内ではたいへん珍しい。
山車の上で奏でられるお囃子は、茨城県内ではかなり静かめで上品で、しっとりした演奏です。
【動画 15:17】鹿島神宮 提灯まち
昨年平成30年(2018)の 提灯まちの動画です。
二日目は、午前10時から「行宮祭」。午後03時からは御神輿が本宮へ還る「還幸祭」が行われます。
あまり知られていませんが、早朝、午前04時には各町の山車が巡行する「朝曳き」というのも執り行われています。
【動画 12:27】朝曳き(牧野下座連)/鹿島神宮
昨年平成30年(2018)の、 大町区 牧野下座連 による朝曳きです。
このように、「鹿嶋のご神幸」では、朝早くから夜遅くまで行事、見所が多いのです。そのため私幸甚は、鹿島のお祭り訪問のときは、鹿島の市街地に宿泊することがほとんどです。
>>>—
鹿島への訪問/観光は宿泊とセットで
さて、今年令和元年(2019)は、早々に鹿島のお祭りに訪問することが決まっていました。前述のとおり日帰り訪問はキツイので、宿泊込みのプランニングを立てました。
宿を事前に予約しようと試みたのですが、タイミングが悪い時期だったのか、なかなか鹿島神宮周辺で条件に合った宿が見つかりませんでした。タイミング良く見つけられたのが、「神宮ホテル」さん〔茨城県鹿嶋市宮中〕です。
神宮ホテルさんは、JR鹿島線 鹿島神宮駅から鹿島神宮の中心地を南下して通り抜け、「宮中通り」と呼ばれるセブンイレブンがある通りにあるとのこと。うーん、確かあそこにホテルがあった気がする。。という記憶を掘り起こしながら、予約しました。
>>>—
鹿島神宮にどうやってアクセスするか
また、この鹿島神宮に訪問する方法(アクセスする方法)も考えなければなりません。
鹿島神宮がある地域は、茨城県では「鹿行(ろっこう)地区」。茨城県全土を見渡したとき、右下のゾーンになります。ワタクシ幸甚は、自家用車を運転して訪問することはありません。
鹿島地域外からこの鹿行地区、鹿嶋市に訪問するのは、実はちょっと難儀です。東京駅方面からだと、JRに乗って鹿島神宮駅に来るか、もしくは高速バスで来る方法になります。
ワタクシはここ数年、ロードバイクに乗っています。ロードバイクで自走、もしくは輪行で鹿嶋まで訪問するパターンがあります。
今年の鹿島のお祭り二日目は平日。輪行で帰宅する際、電車が混雑する可能性もあるため、自転車(ロードバイク)のプランは早々に“無し”になりました。
決めました!
自宅さいたま市から電車を乗り継ぎ、鹿島神宮駅に向かうことにします。正味3時間くらい掛かります。。結構時間が掛かります。鹿嶋は遠いのです。
>>>—-
今年の鹿嶋訪問では、鹿島地域の茨城百景 包含風景の“落ち葉拾い”を行うつもりです。鹿嶋地域の「茨城百景」のひとつに、「鹿島神宮景勝地」があります。
包含風景は「神宮橋,根本寺,広望館,神宮原始林,鎌足神社,息栖神社,下津平井海岸」となっています。そのうち、根本寺、神宮原始林、鎌足神社、下津平井海岸を訪問コンプリートする予定です。
移動に自転車があると便利なので、今回はレンタサイクルを事前予約しておくことにしました。
>>>—-
鹿島線 鹿島神宮に訪問する
常磐線/成田線 我孫子駅 弥生軒
荷物をまとめ、埼玉の最寄り駅へ。常磐線我孫子駅では、成田線に乗り換えです。我孫子駅定番の駅そば、弥生軒さんにて「冷やしうどん+唐揚」をいただきます。
冷やしメニューは、単体の素うどん/そばのみとなっており、唐揚げ等はトッピングメニューから購入する仕組みとなります。
成田駅方面の成田線は、4番線から出発。
1,2番線ホームの弥生軒で食事をしていたため、成田駅行きの電車が出るホームを間違えるところだった。。
成田駅 乗り換え
11:30 成田駅。
成田駅から銚子駅行きの成田線で、佐原駅。
佐原駅からは「0番線」ホームから出る鹿島線で、終点鹿島神宮駅に向かいます。
成田線の車両も、いつの間にか今風のステンレス車両になっている。ボックス席のテーブル下に、栓抜きはなかった。。
佐原駅 乗り換え
鹿島神宮駅 到着
12:40 鹿島神宮駅到着、
電車で鹿島神宮駅に訪問するのは、久しぶりです。鹿島神宮駅の反対側ホームでは、大洗、水戸駅方面行きの赤い気動車、大洗鹿島線と接続しています。
鹿島神宮駅発、水戸駅行きの大洗鹿島線の車両が、接続待ちしています。
「ガールズ&パンツァー」(通称「ガルパン」)ラッピングの車両ですね。
大洗鹿島線は、30周年。今日もたくさんのガルパンファンが乗車されているようで、大洗鹿島線は愛されているのが実感できます。
鹿島神宮の風景
鹿島神宮駅 周辺
改札地上階に下ります。
JR鹿島線 鹿島神宮駅の改札は、未だSuica未対応。Suicaの改札が導入できないのは予算的な話しではなく、大洗鹿島線が水戸駅から乗り入れていることとの兼ね合いなのかな?と思う。
ご存じか知りませんが、むかし、この改札のど真ん中にKIOSK(売店)があったんですよ。
茨城百景 鹿島神宮景勝地
>>>—
レンタサイクルの手続きに手間取ってしまう
まずは、荷物を置かせてもらうため、神宮ホテルに向かいます。
レンタサイクルを運営されている、ココシカさんにも立ち寄ります。自転車を借りるのに、身分証明書(免許証)が必要。しかし、免許証を家に忘れてきてしまった~!!!
先日、電話で予約した際、「身分証の持参」を言われていて、事前に財布の中に免許証を入れておいた。なのに、家を出るとき「免許証なんて、いらないじゃん」ってわざわざ抜き取って、家に置いてきてしまっていた~。。
たまたま、マイナンバーカードを写真で撮影したデーターがスマホに入っていたので、それを提出することで身分照会はOKとなりました。俺のうっかりにも、ほどがあるぜ!
鹿島神宮 町中を通り、ホテルへ
本日宿泊するホテルまで、町中を通って(巡回して)訪問します。
鹿島神宮の大鳥居。
以前の大鳥居はコンクリート製でした。東日本大震災(3.11)の地震で鳥居は崩壊。平成26年に今の新しい鳥居が竣工されました。鹿島の神宮の森で数百年育まれた天然杉(4本)を使用した、鳥居となっています。
仲町区の道路に出ると、仲町区の山車が休憩中。人形は「天照皇大神」と書いて、「あまてらすすめらおおかみ」と読みます。
この道の突き当たりには、ホテル古保里〔茨城県鹿嶋市宮中〕さんがあります。一度宿泊してみたいけど、この鹿島のおまつりの時期は、一般の予約サイトで空室が出てこない。多分、鹿嶋市外に出てしまった元鹿島民(鹿嶋民)の皆さんが、おまつりで帰省される際、このホテルに泊まっているのだろう。と推測。
神宮ホテルにチェックイン
神宮ホテル〔茨城県鹿嶋市宮中〕に到着。
まだ公式チェックイン時間の前だけど、入室OKで部屋のキーをくれた!
持ってきている荷物(カメラや三脚、パソコンなど)を整理。
窓の外からお囃子が聞こえてくる。外を見ると、新町区の山車(聖徳太子)が、神宮方面に進行中である。
レンタサイクルで行く、鹿嶋の海水浴場
レンタサイクルを受取りに行く
この時間帯は、各町の山車が町内を乱曳きしており、町内の至るところで山車に出会います。
鹿島神宮の参道では14時から、大人の「提灯まち」に先だって、子どもたちによる「こども提灯」が始まっています。大人が使う提灯竹ざおより、一回りも二回りも小さい提灯を奉納します。
先ほどのココシカさんで、電動機付自転車を借ります。2日で、1600円。
自転車で、鹿島神宮からほとんど真東の、下津海岸、平井海岸へ向かいます。電動機付自転車は初めて乗りましたが、こぎ出しが楽ですな。
鹿島臨海線の線路 / 踏切
鹿島神宮から下津通りを東へ進んでいくと、ウエルシアの看板が見えます。その手前に、線路があります。地図検索しても、アプリや地図サービスによっては、この線路(路線)が正しく紹介されない場合があります。
この線路/路線は、大洗鹿島線の貨物事業である、鹿島臨港線の線路なのです。ワタクシ幸甚の鹿行の旅でも、何度かこの貨物船の線路は登場しています。昔一時期、旅客運行をしていたこともあったそうですが、現在は貨物線として運用されています。
茨城百景 包含風景 下津平井海岸
茨城新聞創刊100周年記念キャンペーンの看板。『故郷の 美化は豊かな 水辺かな』。
下津海岸
押合墓地
昭和37年04月、泉川浜(現在の鹿島港の入口付近一帯)を起工の地として「鹿島開発事業」が始まりました。泉川浜に住む住人は土地を退去せざるを得なくなり、ここ「押合」地区に移転してきました。
鹿島の開発事業の進捗状況により各家は移転、墓地の移転、改葬しました。すべてが順調に決まったわけでありませんでしたが、昭和62年に一定の成果を得たとされています。
平井海岸
茨城百景 包含風景 下津平井海岸。鹿島の海岸の開発事業により、茨城百景の制定時とは、大きく風景が異なっていることでしょう。
「提灯まち」が16時から開始されます。
平井海岸から鹿島神宮まで自転車で戻ります。途中、セブンイレブン鹿嶋旭ヶ丘店でドリンク休憩。
16時に開始となる、「提灯まち」が準備された駐車場に到着。
レンタサイクルで鹿島の海を観に行ったルート
鹿島神宮 鹿嶋のご神幸
提灯まちの風景
俺は何度も「提灯まち」を見ているから知っているけど、あのでっかい「竹ざお」をドッカンドッカン地面に打ち下ろすわけですよ。なかなかの衝撃度のはず。
提灯をもむ(?)ときは竹ざおの下を足で四方から固定して、四方、八方から竹ざお(押す)とロープ(引く)で提灯が揺れるのをコントロールするわけですね。
柔と剛を魅せてくれる、提灯まちの構造を(始まる前の時点で)しっかりと確認しておきます。
先入観で縦の『棒部分』を「竹ざお」って言っていたけど、よく見ると、棒の部分はロープで(コマ回しのひもみたいに)ぐるぐる巻きに固めているんだな。ロープの中身は「竹ざお」じゃないかもしれない。
動画もあるよ。(重いけど)
提灯まちの提灯ひとつひとつを、「ビニル袋」で包んでいます。これは雨水防水用ではなく、後ほど行われる「釜入れ」の際、火が引火しやすいようにするための事前処置です。
鹿島神宮の境内
鹿島神宮、境内を散策。
窯はまだ、準備中。 1782
稲荷社 祭神 保食神(うけもちのかみ)
「銚場の稲荷様」と呼ばれている。銚場とは直来(なおらい)会場のこと。
重要文化財 楼門。寛永11年(1634)水戸初代藩主徳川頼房公の奉納。
茨城百景 包含風景 神宮原始林
提灯まちの提灯(赤ちょうちん)がやってくる
鹿島神宮の拝殿前では、お囃子が奉納されています。
売店で、目玉焼き付きの焼きそば。500円。
提灯まちでは、運び込まれた提灯(竹ざお)が順次、窯に奉焼されています。
神幸祭
20時から、鹿島神宮の本殿から神様が降りてくる「神幸祭」が始まります。降りてきた神様は御神輿に乗り、町内へ出御となります。
御神輿は行宮の御仮屋に設置されます。
提灯まち 提灯の窯入れ
【動画 28:11】提灯まち 赤ちょうちん,他 / 令和元年(2019)09月01日
今年、令和元年(2019)の 提灯まちの動画です。
鹿島の町中の風景
明日(2日)は早朝から、山車の朝曳きが始まります。町内では19時から22時まで、各町の山車が「乱曳き」を行っています。
明日の「朝曳き」に備えます
今日はホテルに戻り、明日早朝の朝曳き取材の準備をします。
鹿嶋のご神幸 提灯まち、神幸祭の取材
///
提灯まち 令和元年(2019)09月01日 鹿島神宮
令和元年(2019)09月01日(日)02日(月)、鹿島神宮〔茨城県鹿嶋市宮中〕にて鹿島のお祭りが催されました。初日01日は鹿島神宮の参道で、『提灯まち(ちょうちんまち)』が執り行われ、奉納されます。
提灯まちで使用される大きな竹ざおには、赤や白の小さな提灯がたくさんぶら下がっています。その竹ざおを、竹の棒とロープでバランスを取りながら、複数の人間で一歩一歩移動させます。竹ざおは鹿島神宮の参道を進み、楼門横の広場に設けられた「釜/窯(かま)」と呼ばれる火の中へ奉焼します。
本来は火の点いた提灯を持ち上げることは禁止されていますが、火の点いた提灯を持ち上げる団体もいます。火の点いた提灯が持ち上がると、周りの観客からは感嘆(悲鳴?)の声が上がります。
〔 この項おしまい 〕
>>『鹿島神宮 朝曳きと行宮祭、還幸祭_レンタサイクルで行く鹿島の歴史めぐり~鹿島の祭の旅19』につづく
《 TOP 》