常陸大津の御船祭
大津港に到着。
ここ大津港を舞台に、「常陸大津の御船祭」が催されています。自転車を倉庫裏のパレットに隠し、取材をスタートさせます。

大津漁港、大津の町
五浦方面から右回りに海岸線沿いを進むと、大津港が見渡せます。

佐波波地祇神社(さわわちぎ じんじゃ)の幟(のぼり)
幟は、布の部分が重要ではなく、竹竿の部分が重要です。

大漁旗 が掲げられています
町中には漁港の町らしく、大漁旗が掲げられています。

倉庫の裏のパレットに自転車を隠します
持って行く人はいないと思うけど、一応隠す感じでパレットの間に置きます。盗難防止のため、チェーンを二つかけます。

「神船」と呼ばれる船
この船は普通に海に浮かべていたものを改良して造られました。船上に御神輿を載せ、皆で曳きます。

神船の横には綱が張ってある
神船の停止中、曳き手は綱を持ち、体重をかけて船を左右に揺らします。

「そろばん」と呼ばれる転がし棒を敷く
神船は陸上を進みます。何もないと摩擦で動きづらいので、「そろばん」と呼ばれる木の枠を敷き、その上を船が滑ることで進みます。
「常陸大津の御船祭」は、北茨城市大津町の佐波波地祇神社(さわわちぎじんじゃ)で『5年に1度』、05月02、03日の両日で行われる大祭です。
神船の両側に海の幸を描き、神輿を乗せた神船を、水主(歌子)の歌う御船歌や囃しにあわせ、300人ほどの曳き手に曳かれ、町中を練り歩きます。船底には車輪が無く、「ソロバン」と呼ばれる井桁状に組んだ木枠100丁を順次敷いて、20,30人の若者が船縁にとりつき、左右に船をゆらしながら木枠の上を滑らすように曳いていきます。御船祭は、国指定重要無形民俗文化財指定です。

曳き手は総勢300名
曳き手は交代して神船を曳きます。主に若い人が曳き手を担います。

「そろばん」を進行方向に移動させる
神船が滑り進んだ後のそろばんは回収され、再び進行方向に敷き直します。結構重労働です。
10年前の2009年(平成21年)に一度、このお祭りを見に来たことがあります。当時写真を撮影しましたが、クラッシュしたHDDの中に、今も静かに眠っています。。。

神船を見上げる
「5年に一度」催される、「常陸大津の御船祭」。大津町の町人にとって、感慨深いものがあるのでしょう。
初日の今日は、曳き手によって大津の神船が大津町の町中を練り歩くのです。
神船から聞こえてくるお囃子は、日立助川の日立風流物のお囃子と似ている。(4638)

神船には魚のイラストが描かれています

「そろばん」の敷きかたにもコツがある
やみくもに「そろばん」を敷くわけではなく、導く方向、角度を考えながら傾斜を付けて敷いていきます。
神船はお店ヤマサンのところまで曳かれた後、固定されるようです。 16:30

ヤマサン前で神船を収納します
お店ヤマサン前の駐車場スペースにそろばんを敷き、神船を横スライドさせ固定します。

解散します
神船をヤマサン前に送り届けたところで、祭参加者は解散します。

壊れる「そろばん」
約10トンとも言われる神船に敷かれるので、当然そろばんも壊れます。
・・・
今日は本日の宿泊地、朝日屋旅館さんに戻ることにします。
茨城百景 包括風景 長松寺
大津町の高台にある、長松寺。茨城百景の包括風景。

天台宗 大宮山 長松寺
大津漁港のLv.より小高い山の上にあります。

長松寺 本堂〔茨城県北茨城市大津町〕
境内までは自転車で上ってくることができます。〔茨城百景 014 五浦〕

長松寺 境内から大津漁港を望む
大津の漁港を一望できる、茨城百景 包括風景。
・・・
大宮山というのか。
大宮山を下りると、お囃子の一行と出くわします。
佐波波地祇神社のほうへ向かっていきます。

佐波波地祇神社へ向かう一行
お囃子を奏でながら、佐波波地祇神社へ向かいます。

大津漁港
漁船の数がたいへん多い。 〔茨城百景 014 五浦〕
茨城百景 包括風景 唐帰山 / 佐波波地祇神社

佐波波地祇神社への参拝道
佐波波地祇神社は唐帰山と言う山の上にあるため、参拝道も階段です。

神社境内までは車でも来られる
参拝道とは別に、車で上ってこられるよう、車道もあります。
主祭神 天日方奇日方命(あめひかたくしひかたのみこと)
配祭神 大巳貴命(おおなむちのみこと)
積羽八重事代主命(つみはやえ ことしろぬし のみこと)
大物主命(おおものぬし のみこと)
媛蹈鞴五十鈴姫命(ひめたたら いすずひめ のみこと)
五十鈴依姫命(いすずよりひめ のみこと)

佐波波地祇神社 鳥居
正面参拝道の鳥居ではなく、駐車場側の鳥居。

「常陸大津の御船祭」のスケジュール
今日(05/02)、明日(05/03)の催し物が記載されています。
鳥居の横にある看板には、
常陸大津の御船祭
五月二日
19:30 国体採火式
20:00 遷霊祭 (せんれいさい) ・・・(引用)遷霊祭は故人の御霊を遺体から霊璽(れいじ)に遷し留めるための儀式で、御霊遷し(みたまうつし)とも呼ばれます。
五月三日
9:00 例大祭
10:00 神輿出御祭
18:00 潮垢離神事(漁港)
20:00 神輿還御祭
と記載があります。

佐波波地祇神社 拝殿〔茨城県北茨城市大津町〕
「国重要無形民俗文化財指定記念」と称して、拝殿が新しく造られました。工事期間は「平成29年12月から平成31年03月」。御奉賛を承り中です!

唐帰山(佐波波地祇神社)からの眺め
茨城百景の包括風景に制定されています。〔茨城百景 014 五浦〕

参拝道には大漁旗が掲げられています
先ほどの麓からの参拝道を上ってくると、こちらに繋がります。

御神輿修復祈念碑 ※「神船」=「御神輿」
「常陸大津の御船祭」は鎮守の御分霊を載せた御神輿の神船渡御である。
御神輿は安政04年に江戸魚河岸より奉納されたもので、爾来(じらい)150年にわたり、祭典に御出社しており、そのため御神輿の破損が甚だしく早急に修理の必要に迫られた。
奉納により大修復が完成したことを記すため、碑が建立されました。境内、参拝道には、大漁旗がところせましと飾られています。
お祭り会場に戻ると、歩行者天国は解除され、車の往来があります。
神船が曳かれる大通りの至るところに「指定席」が用意されています。神船が進むさまは壮大なので、お金を払って指定席に座るのも一考かもしれません。

指定席

指定席
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朝日屋旅館さんに宿泊します
大津町(大津港)から本日の宿泊地、勿来方面へロードバイクで北上すること30分。

日が落ちてくる大津の海
朝日屋旅館さんに戻ってきました。旅館には中庭があります。自転車は中庭に置いて良いそうです。自転車をばらさずに保管できるのは助かります。ありがとうございます。

朝日屋旅館さんに戻ってきた

「朝日屋旅館」の立て看板
今回の予約は、夕食、朝食付。お腹が空いていたので、早速ですが夕飯を作っていただきます。カレイの煮付け、唐揚げ、アワビを湯がいたもの。たいへんおいしく、おかわりをいただきます。
大浴場。交代制なのか、勝手に入って良いのかを躊躇しながら。

風呂場の更衣室
共用の洗面所や洗濯機、乾燥機もあります。

大浴場
交代制なのか、予約制なのか分からなかったので、ささっと入浴します。
夜、旅館前の勿来駅にあるコンビニに買い出し。夜の勿来駅って、不思議な感じ。

常磐線 勿来駅 駅舎入口
勿来に泊まるなんて、17年前に想像できたでしょうか。

勿来駅構内
17年前に降り立った勿来に宿泊することに、不思議な感じがします。
05月03日に(金・祝)に続きます。