ぶらり茨城
KOUJINN_T
令和けんぽくの旅19(初日)~常陸大津の御船祭 190502
常陸大津の御船祭
大津港に到着。
ここ大津港を舞台に、「常陸大津の御船祭」が催されています。自転車を倉庫裏のパレットに隠し、取材をスタートさせます。
大津漁港、大津の町
五浦方面から右回りに海岸線沿いを進むと、大津港が見渡せます。
佐波波地祇神社(さわわちぎ じんじゃ)の幟(のぼり)
幟は、布の部分が重要ではなく、竹竿の部分が重要です。
大漁旗 が掲げられています
町中には漁港の町らしく、大漁旗が掲げられています。
倉庫の裏のパレットに自転車を隠します
持って行く人はいないと思うけど、一応隠す感じでパレットの間に置きます。盗難防止のため、チェーンを二つかけます。
「神船」と呼ばれる船
この船は普通に海に浮かべていたものを改良して造られました。船上に御神輿を載せ、皆で曳きます。
神船の横には綱が張ってある
神船の停止中、曳き手は綱を持ち、体重をかけて船を左右に揺らします。
「そろばん」と呼ばれる転がし棒を敷く
神船は陸上を進みます。何もないと摩擦で動きづらいので、「そろばん」と呼ばれる木の枠を敷き、その上を船が滑ることで進みます。
「常陸大津の御船祭」は、北茨城市大津町の佐波波地祇神社(さわわちぎじんじゃ)で『5年に1度』、05月02、03日の両日で行われる大祭です。
神船の両側に海の幸を描き、神輿を乗せた神船を、水主(歌子)の歌う御船歌や囃しにあわせ、300人ほどの曳き手に曳かれ、町中を練り歩きます。船底には車輪が無く、「ソロバン」と呼ばれる井桁状に組んだ木枠100丁を順次敷いて、20,30人の若者が船縁にとりつき、左右に船をゆらしながら木枠の上を滑らすように曳いていきます。御船祭は、国指定重要無形民俗文化財指定です。
曳き手は総勢300名
曳き手は交代して神船を曳きます。主に若い人が曳き手を担います。
「そろばん」を進行方向に移動させる
神船が滑り進んだ後のそろばんは回収され、再び進行方向に敷き直します。結構重労働です。
10年前の2009年(平成21年)に一度、このお祭りを見に来たことがあります。当時写真を撮影しましたが、クラッシュしたHDDの中に、今も静かに眠っています。。。
神船を見上げる
「5年に一度」催される、「常陸大津の御船祭」。大津町の町人にとって、感慨深いものがあるのでしょう。
初日の今日は、曳き手によって大津の神船が大津町の町中を練り歩くのです。
神船から聞こえてくるお囃子は、日立助川の日立風流物のお囃子と似ている。(4638)
神船には魚のイラストが描かれています
「そろばん」の敷きかたにもコツがある
やみくもに「そろばん」を敷くわけではなく、導く方向、角度を考えながら傾斜を付けて敷いていきます。
神船はお店ヤマサンのところまで曳かれた後、固定されるようです。 16:30
ヤマサン前で神船を収納します
お店ヤマサン前の駐車場スペースにそろばんを敷き、神船を横スライドさせ固定します。
解散します
神船をヤマサン前に送り届けたところで、祭参加者は解散します。
壊れる「そろばん」
約10トンとも言われる神船に敷かれるので、当然そろばんも壊れます。
・・・
今日は本日の宿泊地、朝日屋旅館さんに戻ることにします。
茨城百景 包括風景 長松寺
大津町の高台にある、長松寺。茨城百景の包括風景。
天台宗 大宮山 長松寺
大津漁港のLv.より小高い山の上にあります。
長松寺 境内から大津漁港を望む
大津の漁港を一望できる、茨城百景 包括風景。
・・・
大宮山というのか。
大宮山を下りると、お囃子の一行と出くわします。
佐波波地祇神社のほうへ向かっていきます。
佐波波地祇神社へ向かう一行
お囃子を奏でながら、佐波波地祇神社へ向かいます。
茨城百景 包括風景 唐帰山 / 佐波波地祇神社
佐波波地祇神社への参拝道
佐波波地祇神社は唐帰山と言う山の上にあるため、参拝道も階段です。
神社境内までは車でも来られる
参拝道とは別に、車で上ってこられるよう、車道もあります。
主祭神 天日方奇日方命(あめひかたくしひかたのみこと)
配祭神 大巳貴命(おおなむちのみこと)
積羽八重事代主命(つみはやえ ことしろぬし のみこと)
大物主命(おおものぬし のみこと)
媛蹈鞴五十鈴姫命(ひめたたら いすずひめ のみこと)
五十鈴依姫命(いすずよりひめ のみこと)
佐波波地祇神社 鳥居
正面参拝道の鳥居ではなく、駐車場側の鳥居。
「常陸大津の御船祭」のスケジュール
今日(05/02)、明日(05/03)の催し物が記載されています。
鳥居の横にある看板には、
常陸大津の御船祭
五月二日
19:30 国体採火式
20:00 遷霊祭 (せんれいさい) ・・・(引用)遷霊祭は故人の御霊を遺体から霊璽(れいじ)に遷し留めるための儀式で、御霊遷し(みたまうつし)とも呼ばれます。
五月三日
9:00 例大祭
10:00 神輿出御祭
18:00 潮垢離神事(漁港)
20:00 神輿還御祭
と記載があります。
佐波波地祇神社 拝殿〔茨城県北茨城市大津町〕
「国重要無形民俗文化財指定記念」と称して、拝殿が新しく造られました。工事期間は「平成29年12月から平成31年03月」。御奉賛を承り中です!
参拝道には大漁旗が掲げられています
先ほどの麓からの参拝道を上ってくると、こちらに繋がります。
御神輿修復祈念碑 ※「神船」=「御神輿」
「常陸大津の御船祭」は鎮守の御分霊を載せた御神輿の神船渡御である。
御神輿は安政04年に江戸魚河岸より奉納されたもので、爾来(じらい)150年にわたり、祭典に御出社しており、そのため御神輿の破損が甚だしく早急に修理の必要に迫られた。
奉納により大修復が完成したことを記すため、碑が建立されました。境内、参拝道には、大漁旗がところせましと飾られています。
お祭り会場に戻ると、歩行者天国は解除され、車の往来があります。
神船が曳かれる大通りの至るところに「指定席」が用意されています。神船が進むさまは壮大なので、お金を払って指定席に座るのも一考かもしれません。
指定席
指定席
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朝日屋旅館さんに宿泊します
大津町(大津港)から本日の宿泊地、勿来方面へロードバイクで北上すること30分。
日が落ちてくる大津の海
朝日屋旅館さんに戻ってきました。旅館には中庭があります。自転車は中庭に置いて良いそうです。自転車をばらさずに保管できるのは助かります。ありがとうございます。
朝日屋旅館さんに戻ってきた
「朝日屋旅館」の立て看板
今回の予約は、夕食、朝食付。お腹が空いていたので、早速ですが夕飯を作っていただきます。カレイの煮付け、唐揚げ、アワビを湯がいたもの。たいへんおいしく、おかわりをいただきます。
【 「朝日屋旅館」さんの夕食 】
たいへんおいしく、おかわりをいただきました♪。ドリンクもサービスしていただけました。
大浴場。交代制なのか、勝手に入って良いのかを躊躇しながら。
風呂場の更衣室
共用の洗面所や洗濯機、乾燥機もあります。
大浴場
交代制なのか、予約制なのか分からなかったので、ささっと入浴します。
夜、旅館前の勿来駅にあるコンビニに買い出し。夜の勿来駅って、不思議な感じ。
常磐線 勿来駅 駅舎入口
勿来に泊まるなんて、17年前に想像できたでしょうか。
勿来駅構内
17年前に降り立った勿来に宿泊することに、不思議な感じがします。
05月03日に(金・祝)に続きます。
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