【東日本大震災】茨城も被災地です!~水戸京成ホテルのタイルを見て思うこと 190309

【東日本大震災】茨城も被災地です!~水戸京成ホテルのタイルを見て思うこと

第115回 水戸の梅まつり(2011)期間中だった

今から8年前の、2011年03月。
偕楽園では例年通り「水戸の梅まつり」が開催中でした。

03月05日(土)に水戸入りし、夜の偕楽園で開催される「夜梅祭」に訪問しました。

夜梅祭<br>夜の偕楽園でライトアップを行なうイベントです。

夜梅祭
夜の偕楽園でライトアップを行なうイベントです。

夜梅祭<br>キャンドルライトが、夜の偕楽園をやさしく包みます。

夜梅祭
キャンドルライトが、夜の偕楽園をやさしく包みます。

夜梅祭<br>花火の打ち上げ。

夜梅祭
花火の打ち上げ。

夜梅祭<br>提灯の展示。

夜梅祭
提灯の展示。

翌06日(日)は天候に恵まれ、セミ・プロカメラマンが偕楽園に集まり、水戸の梅大使やモデルを対象としたイベント、大撮影会が行なわれました。

梅大使さんによる撮影会

梅大使さんによる撮影会

モデル 光川真由さんによる撮影会

モデル 光川真由さんによる撮影会

水戸の偕楽園の梅まつり期間は、年によっては降雪のときもあります。2011年03月05日の梅まつりは天気も良く、撮影会は大いに盛り上がりました。
このときは、滞りなくイベントが終了し、帰宅の途につきました。

 

東京ビッグサイトで被災した

それから1週間後の2011年03月11日(金)、ワタクシは仕事で東京都内の東京ビッグサイトの展示会場にいました。

14時45分頃。
「展示会は最終日だし、あと2時間後の17時には撤収だな~」と思っていたとき、会場がゆっくり、ぐわ~ん、ぐわ~んと揺れ始めました。
あ、これは地震だ!と思いましたが、地震慣れしているので「そのうち揺れは収まるだろう」と思っていました。
しかし、このときは、ながーく、ながーく、揺れていたことを覚えています。いつもの地震とはまったく異なる揺れでした。

ビッグサイト展示会場では、天井の一部(天井の接合部分を隠し、意匠的に見栄えを良くするカバー)が落下したりして、危険な感じが会場内を包みました。

なんどかの揺れがありました。展示会の主催者判断で展示会は中止となり、撤収作業は後日行なうことになり、この日はかたづけは行なわず、帰宅するように促されました。
荷物をまとめ、帰宅の途につこうにも各電車がまともに動いておらず、豊洲で打ち上げをかねて電車が動くようになるまで時間つぶしをしました。しかし、電車は全面復旧とはならず、地下鉄都営大江戸線が何とか動いている程度でした。大江戸線で会社近くまで戻りました。交通網は完全に麻痺しており、都内から家に帰れる状態ではなかったため、会社に泊まることになりました。

水戸の梅まつりは開催期間満了まで行なうことができず、中止に。
震災による被害は、テレビや新聞などで発表されるたびに、絶望的な情報が流れたのは記憶に新しいです。

福島第一原発が事故を起こし、関東近郊の電力供給が足りなくなり、輪番停電(りんばんていでん)で各位地域が順番に停電になる、ということも体験しました。
この輪番停電、被災地は免除しよう、という動きのある中、茨城県が輪番停電に組み込まれており、時の茨城県知事橋本昌氏が「茨城も被災地です!」と言う趣旨の発言をし、茨城県が輪番停電から外れました。

 

地震から半年後2011年11月に、水戸を訪問する

あの震災から半年。
2011年11月に、水戸に行きました。

水戸駅北口から銀杏坂方面に歩き、弘道館方面へ行くため水戸京成ホテル前を通過しました。

水戸京成ホテル<br>建物壁面のタイルが落下している。震災から半年が経過するのに、まだ補修されることはなかった。

水戸京成ホテル
建物壁面のタイルが落下している。震災から半年が経過するのに、まだ補修されることはなかった。

京成ホテル壁面の足下には、多数のタイルが落ちていました。地震による揺れで建物がきしみ、貼り付けてあったタイルが剥離して落下したのでしょう。震災から半年が過ぎているのに、まだ修繕されていないのは、震災の被害の大きさを物語っています。

 

今年2019年の水戸の梅まつりに訪問

あの震災から8年。
今年も、水戸の梅まつりに行きました。
雨が降る週の谷間の晴れの日で、偕楽園の梅が咲き始めていました。たくさんの観光客が、水戸の梅を楽しんでいました。

次に弘道館に向かいました。
こちらもまた、たくさんの観光客で賑わっています。

そろそろ帰ろうかと、弘道館から水戸駅方面に歩いたとき、水戸京成ホテルが右手に見えます。

水戸京成ホテル

水戸京成ホテル

水戸京成ホテルの壁面を、よーく見ると、タイルの色が一部異なって見えます。

水戸京成ホテル<br>一部のタイルの色が異なって見える。

水戸京成ホテル
一部のタイルの色が異なって見える。

これは、あの震災のときに被害を受けたタイルです。
補修しても、どうしてもタイルの仕上げ面が揃わないため、見る角度によって、タイルの色が異なって見えるのです。

東日本大震災による、物理的な被害はこの8年でだいぶ補修されました。しかし、こうして水戸京成ホテルの壁面を通して、あの震災のことを思い出しました。

まだ、仮設住宅に暮らしていらっしゃる方もおられます。
まだ、見つかっていない行方不明の方もいらっしゃいます。
まだ、避難指示が解除されていない地域もあります。

日常生活の中で、だんだんと薄れてきてしまう東日本大震災を、再度確かめることが必要だと感じました。