日立さくらまつり 2005 日立風流物 050409
2005年(平成17年)04月09日10日と1泊2日で日立市に行きました。
日立駅前の大通り「平和通り」を歩行者天国にして、「日立さくらまつり」が行なわれます。国指定重要有形・無形民族文化財に制定されている「日立風流物」も披露され、こちらもまた楽しみなのです(^m^)。
大甕駅で廃線となった日立電鉄線の大甕駅を散策。
続いて日立駅。山車好きにはたまらないであろう、日立風流物の山車。日立風流物の山車は一体どういうふうになっているのか興味津々の中、日立駅に降り立ちます。
JR日立駅に到着
JR日立駅。
改札を抜けると、左手からにぎやかなサウンドが流れていきます。サウンドに吸い寄せられるようにして向かうと、日立駅前の広場「日立シビックセンター新都市広場(日立新都市広場会場)」にて「ハイタッチ・コンテスト」と称してダンスのコンテストが行なわれています。
日立さくらまつりを散策する前に、大きい荷物を本日宿泊する、東横イン日立駅前店に預けます。東横インではチェックイン・アウトの前後に無料で荷物を預かってくれるサービスがあるのです(^^)。無料でしていただけるサービスは使うに越したことがありません。
日立新都市広場会場では「舞喜踊連(ぶきょうれん)」が踊りを踊っています。
今回の日立訪問は「日立風流物」を観るのがメインの目的なので、ちょっと名残惜しいのですが歩行者天国になっている平和通りに向かいます。イトーヨーカドーの界隈では出店が多く出ていますし、ミニSLがあったりして子供たちが楽しんでいます。
平和通り。
平和通りは車道の他に、バスの迂回道路や歩道がゆったりと取られていて、出店がたくさん出ている割に歩きやすくていい感じです。
早速前方から濱連のにぎやかな山車が現れました(^^)。山車に乗って踊っている方々が楽しそう。
日立風流物 西町
交差点に壮大な山車がスタンバイしています。今までで見たことのない大きさの山車。これが日立風流物の山車なのですね!?(@@)ギャフン。
日立市には日立風流物の山車が合計で4基あります。東町、北町、本町、西町の4つ。日立風流物では4年に1度、各町に順番が回ってくるそうで、今年は西町の年番町?のようです。
西町の山車は「風流忠臣蔵」がテーマで、ご存知の忠臣蔵のストーリーが山車上で表現されるようです。日立風流物の山車は「しかけ(からくり)」があり、現在の状態(デフォルト時)では「忠臣蔵」と言われても、何ひとつ理解できません・・・。
日立風流物の仕掛けに驚く
本日(09日)の日立風流物は12時、15時、19時に演じられます。ただいまだと、15時の分がこれから行われるようなので、待つことにします。山車の前では太鼓などが並べられ、お囃子が演奏されています。そのお囃子が終わり、山車の中でスタンバイしている演奏者がお囃子を演奏し始めました。
拍子木が打たれると、山車の山(開き)が動き始めました。開きがふたつに割れ、忠臣蔵に出演する人形が競りあがってきて、動き出します。開きは5段あります。最上階に吉良がいます。
人形の中には弓矢を放つ者がいて、放たれた矢はもらえるようです。矢が放たれるたびに子供たちが駆け寄ります(^O^)KOUJINNモカケヨリターイ。
人形の早返り
山車の上ではすべての人形が出揃ったようです。人形はしばらく踊っていると、くるりと反転しました(@@)。反転した人形は女性で、傘を持って「からかさ踊り」を踊り始めました。
日立風流物は山車の開きだけでなく、人形にもこうした仕掛けがしてあるんですね~。
裏山:風流自雷也
今度は山車の上部がクルン!と180度回転しました。山車の後ろ側(裏山:うしろやま)は山岳になっています。看板が掛かっていて「風流自雷也」と書かれています。
手前の山が開き、つっかえ棒が施されます。開いた部分に農民の人形が出てきました。山の中腹には、サルが木の枝を使ってくるくる前回りをしています。山の上に大蛇(竜)が現れました。大蛇はそびえた山をぐるりと巻きつき、下の農民のところに下りていきます。農民は逃げまどいます。がまがえる(自雷也)が現れました。がまがえると大蛇が戦い、最後に自雷也が止め(とどめ)を刺して劇は終わりになります。
大蛇:オロチマル(大蛇丸)
がまがえる:おおがま(大蝦蟇)
「第44回 日立さくらまつり」の巻物が垂れ下がって終わります。周りからは拍手が起きます(^^)。いやー、これほど凝った仕掛けが施されているなんてびっくりですねー(@@)。
日立風流物が「国指定重要有形・無形民族文化財」に指定されているのも納得ですね!(^^)v。
日立さくらまつりの風景
小腹が空いたので、京焼き(たこ焼き)を購入します。500円。
歩行者天国を歩きつめると、ステージAに到着しました。この時間ステージではお囃子を演奏しています。
17時過ぎ、いったんホテルに戻り休憩。
日立風流物 19時の部
19時前、ホテルを出て歩行者天国の日立風流物、19時の部を目指します。
ぎりぎりの到着だったので、たくさんの観客達の後ろからの観賞。
日立風流物の演技を観るのは2度目ともあり、今回はじっくりと技術的な部分から観させていただくことができました。
日立の山車
日立風流物が終わると、歩行者天国の向こうから神輿がにぎやかに担がれてきます。
最初が日立市の神輿。2つ目が十王の神輿。3つめが大槌会。4つ目が久慈浜神輿會。5つ目は山車で濱連です。
まもなく歩行者天国が終わる21時。
今日の取材はこれまでにします。ホテルに戻る途中、日立駅 駅舎を撮影します。
〔 この項、おしまい 〕
【 はじめての 日立さくらまつり、日立風流物 訪問 】
毎年04月に、日立駅前から国道6号まで連なる、「平和通り」を中心に、「日立さくらまつり」は開催されます。
この2005年訪問以降、何度となく日立さくらまつりに訪問していますが、さくらが開花するBESTなタイミングで訪問するのは難しく、良いさくらの絵がなかなか撮影できておりません。。
この年初めて拝見した「日立風流物」。
江戸時代中期から、神峰神社の奉納として始まった山車の人形芝居は当初は簡素なものでした。宮田村の四町が各町一台ずつ山車を持つようなると、おのおの町が演技を競いあうようになり、規模も次第に大きくなりました。
第二次世界大戦時、三基の山車を消失し、残る一基も安政時代の作で腐朽が甚だしく、風流物は消滅寸前の危機にありました。昭和29年に氏子が集まり、保存会を結成後、十数年かけて山車4基を完全復元させました。
日立風流物を復活させるために尽力したのが、根本甲子男。氏は、日立市にさくらを植える活動にも尽力しました。
このページは、2005年04月09日に取材した内容に基づき、2005年07月21日に初出典されたものです。当時の原稿を加筆修正している関係で、初出典時と写真や表現が異なる場合がございます。