茨城県土浦市(県南)、潮来市(鹿行):2004年06月19日(土)取材
霞ヶ浦の南側にある、潮来市。
JR鹿島線 潮来駅から歩いて5分のところに、「前川あやめ園」があります。
ここ前川あやめ園では、6月の季節に “あやめ” が咲き乱れ、観光客の目を楽しませてくれます。
宿泊施設もあやめ園周辺に多いのですが、ここ数年は日帰り客の比率が高まり、観光地としてはそろそろ調整が必要な時期になりつつあるようです。
「十二橋廻り」や「嫁入り舟」など、観光地としてりっぱに“何か”をやろうとしているところに、好感が持てます。
茨城県の6月の定番観光と言えば、潮来(いたこ)でのあやめ祭り。
06月01日から30日までの1ヶ月間、水郷潮来にて「あやめ祭り」が行なわれるのです。
現在、茨城県には大型の台風が近づいているそうですが、今日明日と天候に大きな崩れはなさそうです。
今回のあやめ祭りの目標は下記の通りです。
・昨年(2003)見逃した「嫁入り舟」、「あやめ踊り」を観る
・帰りは大洗鹿島線経由で水戸を目指し、水戸から常磐線で帰ってくる
・水戸にて保和苑(ほわえん)に寄り、アジサイを観る
去年2003年のあやめ祭り訪問は日帰りでしたが、今年は潮来市内で1泊します。
時間的に余裕があるし、なんとなく“目標”を攻略できそうな気がします(^^)。
取手駅で電車の乗り継ぎ。取手駅向こうのホームの関東鉄道常総線の出発を見送り、常磐線の下りを待ちます。今日は土曜日なので電車はがらがらかと思いきや、学生さんたちで車内はほどほどに賑わっています。それも牛久駅あたりを過ぎると落ち着いてきます。
ジェットホイルつくばで土浦港を発つ!(目標1)
電車は08時10分くらいに土浦駅に到着です。
わたしの乗っていた常磐線前側4両は、ここ土浦駅が終点扱いで切り離し作業を行ないます。そのため少しの間、電車は土浦駅に停車します。
土浦駅のコンビニでSuica君仕様のミネラルウォーター(バッチ付)と、見慣れないジョージアを購入。改札を抜け、霞ヶ浦方面に当たる東口へ向かいます。
残念ながらJR貨物の土地には、つくばエクスプレス(TX)の車両はありません。
・常磐線土浦駅の旧線跡と土浦の町並み〔丸井土浦店跡、小網屋解体〕 040131
・TX車両、小網屋、土浦第一高校、真鍋機関区_040421
08時30分くらいに、霞ヶ浦土浦港のジェットホイル乗り場に着きました。
窓口で片道(土浦→潮来)の「乗船券」を購入します。今回もVIP席を確保しようか迷ったところですが、目的である、船の最後尾の席を確保できたのでVIP席はパスすることにしました。
楽しい「ジェットホイルつくば」での船旅
09時、出航。
ジェットホイルつくば号は、ズバーっと土浦港を離れていきます。
エンジンと波しぶきの爆音で、最後尾の席では船長さんのアナウンスがかき消されてしまいます。船長さんが何を言っているのかまったく分かりません。
このジェットホイルつくばの最大の特徴は、観光用のテープをだらだら流すのではなく、船長さんが目に付いたことや気がついたことを、その場でリアルタイムに解説してくれるのがウリなのです。その解説が聞けないなんて、納得がいきません!
出航して数分後には、「VIP席」券を購入し、運転席階のVIP席に座っている自分がいました・・・(ーー*)センチョウサン、ヨロシク・・・。
やっぱりVIP席にして良かったです。
黒田船長さんの解説は大変おもしろい!
以下、黒田船長コメントの抜粋。
・阿見には競馬馬のトレーニングセンターがある
・コイの養殖場はコイヘルペスが原因で、3分の2の業者が廃業に追い込まれている
・横引き船は手長海老を捕っているが、通常はもっと早い時間帯に行なう
・遠くに見える煙突は旧医科歯科大学で、現在は利用されていない
・桜川村には6つのゴルフ場がある
・土浦港周りの水は汚いが、この辺り(霞ヶ浦の真ん中)だときれいだ
・霞ヶ浦のところどころに刺さっている竹は信号で、漁師さんが目印として利用している
・浮島は萱の名産地。萱葺き屋根など現在では少なくなったが日本一だ
・霞ヶ浦は水門により“ダム”として利用されるようになったが、その結果水質が悪化した
・国民宿舎白帆荘は、風呂を大きくした
・たくさんの竹ざおが刺さっているのは、定置網漁だ
・「十二橋めぐり」の舟があの水門(横利根川水門)から出てくる
・水上交通で栄えたが、車社会化で水上交通が衰えた
・水上交通の内陸通運は自分の父、黒田氏が興した
・黒田氏は今生きていると、110歳くらい。98歳まで生きた
などなど、時間があればまだまだネタが出てくるトーク。
もっともっと聞きたいのに、無常にも(?)ジェットホイルは潮来港に到着してしまいました。
船内に流れた放送のいくつかは、わたしが直接船長に質問をし、その都度、回答していただいたものです。それにしても、わたしは大満足(*^O^*)。降りるときに感謝のお礼を言いました。
第53回 水郷潮来あやめまつり
さあ、あやめ祭りは、ここからが本番です!
早速、前川あやめ園の中をぐるぐる歩き回ります。
ただいまの時刻は、10時30分を過ぎたところです。
11時から「嫁入り舟」のイベントが始まる予定です。
じりじりと強い太陽が照りつける中、嫁入り舟の様子を撮影すべく、場所取りを行ないます。
嫁入り舟(目標2)
11時、嫁入り舟のイベントが始まりました。
お嫁さんがゆっくりとした足取りで、あやめ園内を歩きます。
仲人さんもいます。
といっても、このイベントでの花嫁は、「あやめ娘」が演じているとのことです。当然のごとく、仲人役の方も演じ人です。このイベント自体が「演技」なのです。
毎回毎回本物のお嫁さんを用意するわけにも行きませんし、当然と言ってしまえば当然ですね(^^;)。
花嫁が舟に乗り込み、手漕ぎで船頭さんが舟を出します。
舟はゆっくりと前川を進み、常陸利根川に出ます。そして、くるりと回って岸に舟をつけて、このイベントは終了します。およそ30分くらいかかってのイベントです。
潮来ホテルで昼食
12時過ぎ。
そろそろお昼時。常陸利根川付近の食事屋さんはどこも混んでいます。ふらふら歩き回って見つけたのが、「潮来ホテル」のレストラン。ランチもやっているようですし、今日のお昼はここにしますか~(^^)。
2階がレストランになっており、席に案内されます。
食べたかったのが、一番安い「白身魚のフライ」(1050円)。これだけだと悪いので、アイスコーヒーも注文しました。アイスコーヒーは570円もします(TT)。高いな~(´・ω・`)。
日が上って暑くなってきました
食事をし終わり、やることがなくなってしまいました・・・。
少し早いですが、本日お世話になる「潮来ステーションホテル」に行ってみることにします。しかし、「チェックインは15時から」とのことで、チェックインできませんでした・・・(´・ω・`)。
仕方なく、常陸利根川の日陰で時間をつぶすことに・・・。
買いだめしてあった、茨城新聞や常陽新聞、日経MJ、家から持ってきていた読売新聞を読破します・・・。さすがに4誌も読んで、疲れでウトウトしていると、チェックイン時刻である15時を迎えることができます(^^;)。
チェックイン (おまけ:潮来ステーションホテル)
コンビニで飲み物やおにぎりを買い、ホテルにチェックイン。
シャワーを浴びて、クーラーを入れた部屋で体調を整えることにしました・・・。ずーっとTVを観てました・・・。15時にチェックインして、24時までずっとホテルに缶詰・・・。これでいいのかしら?(´・ω・`)。
夜中にあやめ園を散策
(↓上から続く)と思ったので、24時過ぎにカメラを持って外出。
夜の前川あやめ園を撮影しました。
コンビニでお夜食の弁当などを買い込み、再びホテルに戻ります。
TVを観ながらウトウトです(==)。
明日は午前中、潮来あやめまつりを楽しみ、大洗鹿島線で水戸駅を経由して帰る予定です。
【 現在の『潮来あやめまつり』の嫁入り舟は、本物のお嫁さんです 】
水郷潮来あやめまつりは、潮来市の重要な観光イベントです。
この作品の2004年に訪問した当時は「嫁入り舟」のイベントが始まったばかりの頃で、この頃はお嫁さんは“あやめ娘”が演じていました。
この年以降くらいから、“本物のお嫁さん”が一部参加する形となりました。現在では嫁入り舟に出演?したい本物のお嫁さんの応募は競争率がたいへん高いと伺っています。そのためか、最近では「夜の嫁入り舟」と称して、夜に嫁入り舟を行なう日程が組まれ、嫁入り舟“枠”が増やされています。
このページは、2004年06月19日に取材した内容に基づき、2004年10月24日に書かれています。本文は当時の原稿を加筆修正している関係で、初出典時と写真や表現が異なる場合がございます。