常磐線 最後の行商台が土浦駅から撤去される
今の若い人に「行商」と言って伝わるのか!?
その昔、まだ昭和時代、平成時代初期に、常磐線沿線で収穫された農作物を背負い、常磐線に乗って都内に出て農作物を売る商売の習慣がありました。それを「行商(ぎょうしょう)」と言いました。
大きな荷物はときに60キロくらいの重さになり、それを布に包んで背負い、常磐線の車両に乗り込んだのです。主に行商人は女性が多かったのですが、一部男性もいたとのこと。
その重い荷物を下ろさずに、行商人が休めるようにしたのが『行商台』でした。
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写真:土浦駅ホームに設置された「行商台」
先の「行商台」の説明で、「荷物を下ろさずに休めるようにしたもの」と記しましたが、この土浦駅ホームにある行商台は、設計寸法的には一般のイスとあまり変わりがありません。
令和03年11月16日に撤去される
俺はあの椅子( #行商台 とは最近知った)は、かなり前から目につけていた。
— #土浦駅
常磐線最後の行商台撤去 〝歴史の証人〟 鉄道博物館に 茨城・土浦駅(茨城新聞クロスアイ)#Yahooニュースhttps://t.co/AxpposxMu0— 旅人幸甚 @新治郡千代田村 (@brand_kas) November 21, 2021
この常磐線JR土浦駅ホームの「行商台」が、「令和03年(2021)11月16日に撤去される」 と言うニュースが流れました。記事によると、常磐線沿線(日暮里駅-岩沼駅間)では「最後の行商台」であった、とのこと。
土浦駅から撤去された行商台は、補修後、鉄道博物館〔埼玉県さいたま市〕に寄贈されることになりました。将来的には鉄道博物館にて、土浦駅にあった行商台の「展示を検討」する、ともあります。
撮影データー
撮影日 | 2002年(平成14年)07月27日 |
撮影場所 | 常磐線 JR土浦駅 2,3番線 下りホーム (行商台は撤去されたため、存在しません) |
住所 | 〒300-0035 茨城県土浦市有明町1 |
地図
解説 / 撮影の意図
旧筑波鉄道の1番線ホームがあった
この「行商台」を撮影した2000年初頭の土浦駅には、多くの昭和的要素、国鉄的要素が残っていました。当時はまだ、廃線となった筑波鉄道のホームが存在しており、このホームを「1番線」と称していました。常磐線の下り水戸行きは「2番線」。常磐線上りの島式ホームは「3,4番線」と呼んでいました。
その後の2004年に、旧筑波鉄道1番線ホームの番号を廃しました。
ホーム番号の割り付け変更のため、上りホームは「3,4番線」から「2、3番線」になりました。
〔土浦駅〕 | 変更前 | 変更後(2004年以後) |
筑波鉄道 | 1番線 | 2004年 廃止 2017年 ホーム跡にアルカス土浦が誕生。 |
常磐線 | 2番線 | →1番線 ※ホーム番号の割り付け変更 |
常磐線(島式ホーム) | 3番線 4番線 |
→2番線 ※ホーム番号の割り付け変更 →3番線 ※ホーム番号の割り付け変更 |
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