茨城県の大井川県知事が、茨城空港の高速バス「500円補助」をやめるってよ
ニュースの背景
空港と東京直行バスの補助廃止へ|NHK 茨城県のニュース https://t.co/cpycaNZkSw
— 豆日刊茨城 ツイッター ver. (@_ibaraki_news_) January 22, 2020
茨城空港〔茨城県小美玉市百里・与沢〕の利用促進のため、東京駅と茨城空港を直行で結ぶ 高速バス の利用料金「1530円」のうち、「500円」で乗車できるよう、差額分を茨城県が負担する、というもの。
茨城空港 とは・・・
茨城空港は、今の小美玉市にある防衛省・航空自衛隊の飛行場「百里基地(ひゃくりきち)/百里飛行場(ひゃくりひこうじょう)」を民間共用させたものです。
先の県知事である、橋本昌(はしもとまさる)〔任期:平成05年(1993)-平成29年(2017)〕県知事時代に、百里基地の民間共用化の話が大きく進み、平成22年(2010)から茨城空港として営業が開始されました。
茨城空港の開港から令和02年(2020)をもって、開港10周年となります。
茨城空港 当初の評価
茨城空港の建設当初、「茨城空港の需要は少ないであろう」と否定的な意見が多くありました。その中での営業開始であり、開港時は国内線の定期便が無い状態でした。
のちにスカイマークが、神戸線を就航するようになりました。
現在(令和02年01月)の茨城空港の時刻表
茨城空港|フライト情報|https://t.co/aOJntnwIAd
— 豆日刊茨城 ツイッター ver. (@_ibaraki_news_) January 22, 2020
茨城空港は、国内線、国際線も地方空港の割には、まあまあ便数があるのではないでしょうか。
2015年度乗降客数は、全国91空港中、42位。着陸回数は2489回で、全国114空港中、60位。(Wikiより)
とのことなので、全国で真ん中くらいの実働実績があることになります。
茨城空港 直行連絡バス の補助金を打ち切る と発表したことの発端
茨城県の大井川和彦(おおいがわかずひこ)知事〔任期:平成29年(2017-)〕は「( 500円 高速バス )利用者が、地元で消費することなく東京に行っている懸念がある」との理由で、来年度から、高速バスの補助を 廃止 すると発表しました。
>空港乗降客数 国内/国際線 合計76万人(18年度)
>高速バスの利用者は、約11万人
空港利用者の「15%」が、補助金対象の 高速バス( 500円 )を利用しています。
今回、この「15%の来場者」に対して、直行バス の補助を打ち切る(廃止する)ことになります。
どのような結果になるかは分からないが、tryしてみる価値はありそうです。
茨城空港から東京駅に向かう 空港バス の利用者は、茨城県人である可能性は低く、関東近県の人か、インバウンドによる外国人の可能性が高い。よって、直行連絡バス のような県税の使われ方は、茨城県民のためになっていない、と考えることができます。
知事の言う「消費」とは何か
「地元茨城で消費して欲しい」とのことだが、何に消費したら良いのかが分かりづらい。
茨城空港利用者を利用された方であればご存じのとおり、空港および、空港周辺には消費に関連付くモノが少ない。
空港や、空港周辺に「消費する」なんらかを持たない限り、茨城空港を利用するだけでスルーされてしまうだろう。
また、飛行機で茨城空港に来県/来日する客は、茨城空港入りする段階で何らかのスケジュールを組んでいることでしょう。よって、行動に遊び幅(余白の時間)を持っていない可能性が高い。そうなってしまうと、茨城空港入りした段階で、県内観光などの県内での消費を新規に提案しても「消費」にはつながらないであろう。
茨城空港に来る前段階で情報を与え、茨城空港で茨城に降り立ち、県内で「消費」させる遊び方を提案しておく必要があるでしょう。
生産する土地、消費する土地
ワタクシは、『土地の性格』はふたつに分類されると考えています。
ひとつは「生産する土地」。
もうひとつは「消費する土地」。
「生産する土地」とは、農業、漁業、工場などの「モノを生み出す」土地のことです。
「消費する土地」とは、お金を使って消費する、商業施設(ショッピングモール)、娯楽施設(遊園地、カジノ)のことです。
現時点の『茨城空港/百里基地』〔茨城県小美玉市〕と言う場所は、「生産する土地」なのではないでしょうか。
その「生産する土地」である、茨城空港に来た客に「消費」を促すのはたいへん困難です。
実感する、使い勝手の悪い(=消費できない)茨城空港
少し前の話になりますが、以前俺が阪神方面へ出張に行った際、関東に帰ってくる手段に、「神戸-茨城」のスカイマークを計画利用しました。
俺はさいたまに住居があるので、茨城空港に着いた後は、東京行きの 500円 高速バス は利用しませんでした(利用できませんでした)。そうなると、帰るための公共交通機関は常磐線になります。
カッコいいバスじゃなく、普通の各駅停車の路線バスです。。石岡駅まで620円。
ちなみに東京駅まで行く高速バスは、茨城県の補助が出ていて、1000円のところ500円で行けます。。
ドーナッテンノ??#京阪神出張17 pic.twitter.com/vAUmEMvx4G— 旅人幸甚 @新治郡千代田村 (@brand_kas) September 9, 2017
常磐線に乗るためには、茨城空港から 路線バス で常磐線 最寄り駅の 石岡駅 に行く必要があります。路線バスは2.30分かけて、茨城空港から石岡駅に到着しました。
石岡駅に着いた。
さすがに茨城空港からは20分じゃ着かなかったな。30分ちょいだな。
駅舎が新しく、デッカくなって、初めて来た。#京阪神出張17 pic.twitter.com/tgn8PwWtTb— 旅人幸甚 @新治郡千代田村 (@brand_kas) September 9, 2017
到着した石岡駅周辺には商業施設や飲食店はほとんどなく、「消費」することが困難でした。
「消費」したくても、「消費」できない。
そんな現実がありました。
茨城空港を「東京北空港」に名称変更する話
茨城空港 (IBARAKI AIRPORT)のイメージアップとして、「東京北空港」に名称を変更する、という案があります。
茨城県に空港があるのに、東京?と思いますが、
千葉県にあるのに「東京ディズニーランド(東京ディズニーワールド)」。
千葉県にある「成田空港」は以前、「東京国際空港」だった。
と東京都内に存在しないのに、「東京ブランド」を名称に入れる事例は存在します。
イメージアップとしては面白いかもしれませんが、実体とのギャップはときどき、評価を下げることもあります。
「消費」するモノが必要だ / 土浦市の場合
茨城空港を利用する客に、茨城県内で「消費」する選択肢を導いてあげなければなりません。
土浦市では「筑波霞ヶ浦りんりんロード」を活用して、外国から「自転車客」を誘導しようと取り組んでいます。
19年10月31日に、都内の帝国ホテルで「自転車に関するBtoBの台湾展示会 ”TAIPEI CYCLE”」の説明会がありました。
TAIPEI CYCLE&台湾自転車産業セミナー、 たいへん面白かった。
自転車の受け入れ態勢や、具体的なプランを示さないと旅行客に意味をなさない、など勉強になった。
来年2020年03月、台湾でBtoBの展示会 TAIPEI CYCLE があるらしい。台湾に行こうかわん(うまく無い)。 pic.twitter.com/XszIANWsel
— 旅人幸甚 @新治郡千代田村 (@brand_kas) October 31, 2019
その会場で台湾側の担当者も、茨城県側に対して
・ユーザーを受けれる体制
が必要だと言っていました。
・宿泊地
・自転車のプラン(つくばリンリンロードを走る)
・サポートカーの準備(自転車の故障や、参加者のトラブル時にヘルプすることが目的)
などのことです。
※サポートカーに関しては、熱心に必要性を訴えていました。
また、「少なくとも受け入れようとする”1年前”には、情報提供をしてほしい」とも話していました。
共通の認識を持つ
また、受けれる側にも正しい知識を提供することも大事です。
常陸大宮市では現在、自転車道路(サイクリングロード)の整備を進めています。
常陸大宮市の地元の方は、その整備された自転車道路をママチャリで走ってみて、「すぐ走り終えてしまった」。と、自転車道路整備の意味を見いだせていないようでした。
ここでの自転車道とは、ロードバイクのようなスポーツ自転車で県外部からお客を来県、来市させ、地域で消費し、活性化させることが目的での整備です。
ただしここでも、「消費」する何かを用意しておかないと、スルーされておしまいです。。
自分のときは常陸大宮市で消費するモノが見つけられず、セイコーマートで飲み物や弁当を買うことが精一杯でした。。
地元の食事処があれば、立ち寄って、そこでお金を落とすのに、とも思いました。
(コンビニにお金を落とすのも消費ではあります)
水郡線 玉川村駅。
#西塩子で回った舞台の旅19 pic.twitter.com/7LWtywXAfD
— 旅人幸甚 @新治郡千代田村 (@brand_kas) November 16, 2019
自転車を用いての「消費」促進に関してはワタクシにも持論があり、話すと長くなりそうなので、ここまでにします。
違うタイミングで、また書きたいと思います。
こういう考える余地を残しながら、文章を閉じるのも、余韻があっていいかも。
【 とりあえず完 】
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