筑波鉄道 筑波-土浦サイクリング〔輪行〕

筑波鉄道_筑波-土浦サイクリング_つくばりんりんロード_

茨城県つくば市(県南)、土浦市(県南)
2002年09月08日(土)取材

2001年の筑波山への登山(ケーブルカー、ロープウェイを使用)に引き続き、2002年も筑波山に登ることができました。あいにく天候が良くなく、筑波山頂からの見晴らしも良くありませんでしたが、満足して下山しました。

今回は筑波山まで折りたたみ自転車を持ってきており、筑波神社前から筑波鉄道筑波駅まで戻ってきました。さあ、つくばりんりんロードで常磐線土浦駅までサイクリングです!

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筑波鉄道 筑波駅

【旧 筑波鉄道 筑波駅】現在でも、タクシーやバスの乗り場として活躍しています。

【旧 筑波鉄道 筑波駅】
現在でも、タクシーやバスの乗り場として活躍しています。

天候は曇り空。
サイクリングにはちょうど良い気候です。すこし雨が降っている感じもします。

筑波駅から常磐線 土浦駅まで折りたたみ自転車で向かいます。何の下調べもしてきませんでしたが、筑波鉄道跡地がそのままサイクリングロードになったことだけは分かっています。一本道ですし、そう迷うことも無いでしょう。

【筑波駅 改札跡】筑波鉄道運営当時はここに改札があったようですが、筑波鉄道廃線後にふさがれてしまいました。

【筑波駅 改札跡】
筑波鉄道運営当時はここに改札があったようですが、筑波鉄道廃線後にふさがれてしまいました。

【バスターミナル】筑波駅は筑波鉄道が廃線となった今でも、バスターミナルとして機能しています。

【バスターミナル】
筑波駅は筑波鉄道が廃線となった今でも、バスターミナルとして機能しています。

【筑波駅 ホーム跡】手前に停められている自転車はレンタサイクルの「のりのり自転車」。100円投入で自由に乗れます。

【筑波駅 ホーム跡】
手前に停められている自転車はレンタサイクルの「のりのり自転車」。100円投入で自由に乗れます。

【筑波山 山頂方面を眺める】こちら麓の天気は回復していますが、山頂付近は雲に覆われています。先ほどまで、あそこにいました。

【筑波山 山頂方面を眺める】
こちら麓の天気は回復していますが、山頂付近は雲に覆われています。先ほどまで、あそこにいました。

【筑波駅ホーム跡 岩瀬駅方面を眺める】水戸線 岩瀬駅方面を眺めます。向こう側は天候がよさそうですね~。

【筑波駅ホーム跡 岩瀬駅方面を眺める】
水戸線 岩瀬駅方面を眺めます。向こう側は天候がよさそうですね~。

 

続々と見つかる筑波鉄道の遺構、ホーム跡

【勾配を知らせる勾配標】筑波駅を出てのところにある勾配標。

【勾配を知らせる勾配標】
筑波駅を出てのところにある勾配標。

筑波鉄道 常陸北条駅

しばらく自転車をこいでいると、ホームらしきものを発見しました。後から分かりましたが、ここが「常陸北条(ひたちほうじょう)駅」です。周りには今風の住宅が立てられています。

【常陸北条駅 ホーム】ホームがあるので、すぐに分かりました。ホーム裏には今風の住宅が建ちます。

【常陸北条駅 ホーム】
ホームがあるので、すぐに分かりました。ホーム裏には今風の住宅が建ちます。

筑波鉄道 常陸小田駅

さらにしばらく自転車をこぐと、ふたたび先ほどのようなホームが現れました。「常陸小田(ひたちおだ)駅」です。この跡地にはフレームやら、駅の看板(まったく読み取れない)があり、少しだけ雰囲気を感じられます。

【常陸小田駅 ホーム】ここもホームが残されているので、駅があったことが容易に確認できます。

【常陸小田駅 ホーム】
ここもホームが残されているので、駅があったことが容易に確認できます。

【丸いアールを描いたフレーム】関東鉄道系列の駅名標に使われるフレームに、形状が似ています。

【丸いアールを描いたフレーム】
関東鉄道系列の駅名標に使われるフレームに、形状が似ています。

【四角いフレートと木製の駅名標?】駅の看板(右)や、フレーム(左)があります。駅名標の文字は読み取れません。

【四角いフレートと木製の駅名標?】
駅の看板(右)や、フレーム(左)があります。駅名標の文字は読み取れません。

小田城跡

少し進むと線路跡を通らず、道を迂回するように促されます。
もともと筑波鉄道小田城があったとされる敷地をまたいで建設されていました。
この場所に小田城の遺跡が発見されるかもしれないから調査が行なわれていると、案内板に書いてあります。

【小田城跡を知らせる案内板】筑波鉄道は小田城のど真ん中を突き進んでいました。ただいま遺跡調査中。

【小田城跡を知らせる案内板】
筑波鉄道は小田城のど真ん中を突き進んでいました。ただいま遺跡調査中。

筑波鉄道 田土部駅

小田城跡を抜け、さらに進みます。今度は雑草で覆われたホームが見えてきました。ここは「田土部(たどべ)駅」です。つたや葉っぱが尋常ではなく、雑木林みたいです。よく見なければここにホームがある事が分からないかもしれません。

【新治村】 ここから新治村に入ります。ずっと田んぼ続きなので、風景に変化がありません(^^;)。

【新治村】
ここから新治村に入ります。ずっと田んぼ続きなので、風景に変化がありません(^^;)。

【田土部駅 ホーム】一見すると雑木林のようですが、ここも駅跡。案内板があるので分かるはず。

【田土部駅 ホーム】
一見すると雑木林のようですが、ここも駅跡。案内板があるので分かるはず。

【関東ふれあいの道】ここ田土部駅からは清滝観音、向上庵、日枝神社などに訪れることができるようです。

【関東ふれあいの道】
ここ田土部駅からは清滝観音、向上庵、日枝神社などに訪れることができるようです。

【距離標準比較基線場】つくばりんりんロードでよく見かけます。GPSみたいなものかしら(´・ω・`)?

【距離標準比較基線場】
つくばりんりんロードでよく見かけます。GPSみたいなものかしら(´・ω・`)?

【踏切のわきに設置されている石】倒されているこの石も、筑波鉄道の遺構かと思われます。

【踏切のわきに設置されている石】
倒されているこの石も、筑波鉄道の遺構かと思われます。

 

筑波鉄道 常陸藤沢駅

しばらく進むと、「常陸藤沢駅」です。

【常陸藤沢駅 ホーム】筑波鉄道の駅跡、ホーム跡は、木々に囲まれるような場所にあるような気がします。

【常陸藤沢駅 ホーム】
筑波鉄道の駅跡、ホーム跡は、木々に囲まれるような場所にあるような気がします。

「藤沢駅」の石標があるので分かりやすいかもしれません。駅前?にはちょっとしたお店と自販機があり、お茶を買って飲みました。

【常陸藤沢駅】こちらから見てホーム裏手に酒屋があります。ここでちょっと休憩します。

【常陸藤沢駅】
こちらから見てホーム裏手に酒屋があります。ここでちょっと休憩します。

【常陸藤沢駅は両側にホーム】駅のホームは当時のものがそのまま残されています。大きさから見て、規模の大きい駅だったのでしょう。

【常陸藤沢駅は両側にホーム】
駅のホームは当時のものがそのまま残されています。大きさから見て、規模の大きい駅だったのでしょう。

【筑波駅と土浦駅の真ん中】筑波駅から土浦駅まで見た場合、常陸藤沢駅はその真ん中くらいの位置のようです。

【筑波駅と土浦駅の真ん中】
筑波駅から土浦駅まで見た場合、常陸藤沢駅はその真ん中くらいの位置のようです。

筑波鉄道が運行されていた当時は「常陸藤沢駅」と呼んでいましたが、つくばりんりんロードの現在は「藤沢駅」と簡略化して呼んでいるようです。

【藤沢駅の石標】現在では「常陸藤沢駅」ではなく、「藤沢駅」と呼んでいるようです。

【藤沢駅の石標】
現在では「常陸藤沢駅」ではなく、「藤沢駅」と呼んでいるようです。

【朽ちているキロポスト】藤沢駅の近くには、朽ちたキロポスト?があります。


【朽ちているキロポスト】
藤沢駅の近くには、朽ちたキロポスト?があります。

 

埋もれてしまっている 筑波鉄道 坂田駅

段々と駅と駅の間隔が短くなってきているようです。

自転車をこいでいると、ホームらしきを発見。よくよく見ると、「坂田駅」のようです。
坂田駅は完全に「現在」に飲み込まれていて、よく見ないとホームとは気がつかないでしょう。ひとつ隣の車道に「坂田駅」の表札を発見しましたが、これが当時のものかどうかは分かりません。

坂田駅の裏側には「坂田園芸」という園芸屋さんがあります。

【坂田駅跡地の標】坂田駅ホーム上には、お手製の、小さな木製の標がぽつんと置かれていました(^^)。

【坂田駅跡地の標】
坂田駅ホーム上には、お手製の、小さな木製の標がぽつんと置かれていました(^^)。

【坂田駅 ホーム】一見、花壇のようなつくりです。最初は気づかずに通り過ぎてしまいました。

【坂田駅 ホーム】
一見、花壇のようなつくりです。最初は気づかずに通り過ぎてしまいました。

【坂田駅の看板】表の車道に坂田駅の看板が設置。痛み具合といい、筑波鉄道運行当時のものかしら


【坂田駅の看板】
表の車道に坂田駅の看板が設置。痛み具合といい、筑波鉄道運行当時のものかしら

 

筑波鉄道 虫掛駅

次についたのが「虫掛(むしかけ)駅」。ここは休憩場として整備されているので、誰でもわかるはずです。実際、「旧虫掛駅」の柱があるので、駅名まで知ることができます。

【土浦市】いよいよ土浦市に入ります。遠くにビルが見えてきました。土浦市街地です。

【土浦市】
いよいよ土浦市に入ります。遠くにビルが見えてきました。土浦市街地です。

【旧虫掛駅の柱】つくばりんりんロードの案内板の隣に、旧虫掛駅を知らせる柱があります。

【旧虫掛駅の柱】
つくばりんりんロードの案内板の隣に、旧虫掛駅を知らせる柱があります。

【虫掛駅 ホーム】市街地が近いからかベンチがあったり、トイレが整備されたりと、休憩場の整備にも力が入っています。

【虫掛駅 ホーム】
市街地が近いからかベンチがあったり、トイレが整備されたりと、休憩場の整備にも力が入っています。

筑波鉄道 新土浦駅

土浦市街が見えてきます。車道も多くなってきています。次に見つけたのが、「新土浦駅」でした。隣には、J-COMブロードバンド(土浦ケーブルテレビ社屋ビルがありました。もうまもなく、常磐線 土浦駅です。

【新土浦駅ホーム】横断歩道に分断されていますが、ここに線路がありました。渡って右手が新土浦駅。

【新土浦駅ホーム】
横断歩道に分断されていますが、ここに線路がありました。渡って右手が新土浦駅。

【新土浦駅ホーム】こちらから見て新土浦駅ホームの裏手には、J-COMブロードバンド(土浦ケーブルテレビ)のビルがあります。

【新土浦駅ホーム】
こちらから見て新土浦駅ホームの裏手には、J-COMブロードバンド(土浦ケーブルテレビ)のビルがあります。

本当はこの近くに「真鍋機関区」があるようなのですが、ぜんぜん見当がつきませんでした。

【新川】りんりんロードは、新川があるため途切れます。筑波鉄道が運行されていた頃は橋が架かっており、筑波鉄道は橋を渡っていました。現在、橋は撤去済みです。

【新川】
りんりんロードは、新川があるため途切れます。筑波鉄道が運行されていた頃は橋が架かっており、筑波鉄道は橋を渡っていました。現在、橋は撤去済みです。

【中川ヒューム管 の敷地】土浦市長の中川清氏の中川財閥が経営する、中川ヒューム管の管理地を分断するように筑波鉄道の線路は走っていました。

【中川ヒューム管 の敷地】
土浦市長の中川清氏の中川財閥が経営する、中川ヒューム管の管理地を分断するように筑波鉄道の線路は走っていました。

 

つくばりんりんロード終着地 常磐線土浦駅

つくばりんりんロードは終点 土浦駅を迎えました。筑波駅からおよそ2時間。ちょっとした運動には良い距離かもしれません。

【線路はアールを描く】下り常磐線の車両からも見えますが、アールを描いた集合住宅に沿うように、筑波鉄道の線路がありました。

【線路はアールを描く】
下り常磐線の車両からも見えますが、アールを描いた集合住宅に沿うように、筑波鉄道の線路がありました。

【つくばりんりんロード終点】本当なら乗馬線 土浦駅構内まで続く筑波鉄道も、筑波りんりんロードとしてはここでおしまいです。

【つくばりんりんロード終点】
本当なら乗馬線 土浦駅構内まで続く筑波鉄道も、筑波りんりんロードとしてはここでおしまいです。

【筑波鉄道の線路】JRの敷地内にはまだ、筑波鉄道の線路が一部残っています。写真左手が水戸方面。右手が土浦駅方面。

【筑波鉄道の線路】
JRの敷地内にはまだ、筑波鉄道の線路が一部残っています。
写真左手が水戸方面。右手が土浦駅方面。

マックで食事して、湯楽の里で風呂に入って帰る

汗びっしょりです。
お腹が空いたので、土浦駅から道を少し戻りマクドナルドで食事をします。
食事後、隣の湯楽の里でひとっ風呂浴びました。 【完】

【湯楽の里】マックで食事をした後、湯楽の里で風呂を浴びることにしました。

【湯楽の里】
マックで食事をした後、湯楽の里で風呂を浴びることにしました。

 


Re:ぶらり茨城(2018年10月09日記載)

【 のりのり自転車とつくばりんりんロード 】

ここ最近、日本や中国ではレンタサイクル事業が話題を集めています。自転車をシェアする、っていうあの話です。

つくば市も10数年前から のりのり自転車 と言う名前でレンタサイクルの導入を検証していました。結局、現在(2018年)では廃止されたのか、たとえば筑波山口駅にあったのりのり自転車は置き場ごと無くなっていました。〔写真は #真壁のひな祭りの旅18

【筑波山口駅】旧筑波駅ホームのわきに、のりのり自転車置き場がありましたが、今(2018年)現在は無くなっています。

【筑波山口駅】
旧筑波駅ホームのわきに、のりのり自転車置き場がありましたが、今(2018年)現在は無くなっています。

その話と関連付くのかわかりませんが、早くから筑波鉄道跡地は自転車道「つくばりんりんロード」として整備が始まり、現在では霞ヶ浦の周遊コースと連結させて「つくば霞ヶ浦りんりんロード」と名前を変えて発展中です。

【水郷筑波サイクリングロード】15年のサイクルモードにて。水郷筑波サイクリングロードと呼ばせる事もあるようです。

【水郷筑波サイクリングロード】
15年のサイクルモードにて。水郷筑波サイクリングロードと呼ばせる事もあるようです。

そしてまた、土浦駅も駅を丸ごと自転車に最適化させ、自転車の街作りを推し進めています。

【土浦駅 PLAYater】常磐線土浦駅の駅舎全体を、自転車に最適化させる計画を進行中。

【土浦駅 PLAYater】
常磐線土浦駅の駅舎全体を、自転車に最適化させる計画を進行中。

今回(2002年)の筑波駅(現 筑波山口駅)から自転車で土浦駅にサイクリングした旅は、今土浦市が行なっている「自転車の街・土浦」を15年前から体験していた、と言う意味で運命的なものを感じます。

このページについて

このページは、2002年09月08日に取材した内容に基づき、2004年05月18日に書かれています。本文は当時の原稿を加筆修正している関係で、初出典時と写真や表現が異なる場合がございます。